問題
血漿中のアルブミンについて誤っている記述はどれか。
- 血漿中に最も多く含まれるタンパク質である。
- 細胞へのアミノ酸供給源である。
- 抗体として働く。
- 血漿の浸透圧維持に関与する。
解答: 3(抗体として働く。)
解説
- 正しい。血漿タンパクは主にアルブミン、グロブリン、フィブリノゲンの3種類に分類される。量はこの順に多い。アルブミンは血漿タンパク質の中で最も多い。
- 正しい。細胞のアミノ酸供給源。アルブミンの関与が大きい。正しい。
- 誤り。抗体(免疫グロブリン)として働くのはγ-グロブリンであり、アルブミンではない。γ-グロブリンは抗体として免疫反応に関与。免疫グロブリンとも呼ばれる。さらにγ-グロブリンは肝臓ではなく白血球の形質細胞で合成される点も、アルブミン(肝臓で合成)とは異なる。アルブミンの主な機能は膠質浸透圧の維持、物質運搬、アミノ酸供給源である。
- 正しい。膠質浸透圧(血漿タンパクの作る浸透圧)の維持と血管内の水分保持。アルブミンの関与が70%と大きい。
ポイント
- 抗体として免疫反応に関与するのはγ-グロブリン(免疫グロブリン)であり、アルブミンは膠質浸透圧維持・物質運搬・アミノ酸供給源として機能する。
- 覚え方のコツ: 「アルブミン=浸透圧の守り手」「γ-グロブリン=免疫の戦士」と役割を対比で覚える。抗体はγ(ガンマ)と頭文字「が」で「ガードマン(防御)」と連想する。
- 関連知識: 肝疾患でアルブミン合成が低下すると膠質浸透圧が低下し、浮腫や腹水が生じる。A/G比(アルブミン/グロブリン比)の正常値は1.5〜2.0で、慢性感染症(γ-グロブリン増加)や肝疾患(アルブミン減少)で低下する。
- よくある間違い: アルブミンとγ-グロブリンの機能を混同しやすい。「抗体=アルブミン」と誤解しないよう、血漿タンパクの3分類(アルブミン・グロブリン・フィブリノゲン)とそれぞれの機能を整理しておく。
| 血漿タンパク | 量の順位 | 合成部位 | 主な機能 |
|---|---|---|---|
| アルブミン | 最多 | 肝臓 | 膠質浸透圧維持、物質運搬、アミノ酸供給 |
| グロブリン(α、β) | 2番目 | 肝臓 | ホルモン・ビタミン等の運搬 |
| γ-グロブリン | (グロブリンの一部) | 形質細胞 | 抗体として免疫反応に関与 |
| フィブリノゲン | 最少 | 肝臓 | 血液凝固(フィブリンに変換) |
表: 血漿タンパク質の分類と機能
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