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つむぐ指圧治療室 相模大野

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血液のガス運搬について正しい記述はどれか

問題

血液のガス運搬について正しい記述はどれか。

  1. 酸素は主に水酸基として運ばれる。
  2. 二酸化炭素は主に重炭酸イオンとして運ばれる。
  3. 肺での酸素の移動は主にろ過による。
  4. 組織での二酸化炭素の移動は主に能動輸送による。

解答: 2(二酸化炭素は主に重炭酸イオンとして運ばれる。)

解説

  1. 誤り。酸素は主にヘモグロビン(Hb)と結合した酸素化ヘモグロビン(HbO₂)として運搬される。→ 物理的に溶解している量は動脈血100mLあたり約0.3mLにすぎず、大部分は化学的溶解(Hb結合)による。→ 水酸基(OH⁻)としての運搬ではない。
  2. 正しい。CO₂の約80%は血漿中に重炭酸イオン(HCO₃⁻)として存在する。→ 赤血球内の炭酸脱水酵素により CO₂ + H₂O → H₂CO₃ → H⁺ + HCO₃⁻ の反応が速やかに起こる。→ 残りの約10%はHbと結合し、約10%は遊離CO₂として物理的に溶解している。
  3. 誤り。肺でのO₂移動はガス分圧の差による拡散で行われる。→ 肺胞気のO₂分圧(約100mmHg)と静脈血のO₂分圧(約40mmHg)の差が駆動力となる。→ ろ過は圧力差による液体の移動であり、ガス交換の機序ではない。
  4. 誤り。組織でのCO₂移動も分圧差による拡散で行われる。→ 組織のCO₂分圧は血液より高いため、CO₂は拡散により組織から血中へ移動する。→ 能動輸送(ATP消費)は関与しない。

ポイント

  • CO₂の運搬形態は「HCO₃⁻として約80%、Hb結合約10%、物理的溶解約10%」と数値で押さえる。
  • 覚え方のコツ: ガス交換は肺でも組織でもすべて「拡散(分圧差)」で起こる。ろ過(糸球体)や能動輸送(Na⁺-K⁺ポンプ)とは全く別の仕組み。
  • 関連知識: 炭酸脱水酵素は赤血球内に豊富に存在し、組織ではCO₂の水和、肺ではHCO₃⁻の脱水を触媒する両方向の反応を担う。
  • よくある間違い: 「O₂は水酸基(OH⁻)として運ばれる」という誤解。O₂はHbO₂として運搬される。
移動様式 エネルギー 方向
拡散 不要(受動) 高濃度→低濃度 O₂、CO₂の移動
浸透 不要(受動) 低張側→高張側(水) 細胞膜を介した水移動
能動輸送 必要(ATP) 低濃度→高濃度 Na⁺-K⁺ポンプ
膜動輸送 必要 膜の変形による 食作用、開口放出
濾過 圧力差 高圧側→低圧側 糸球体濾過

表: 物質移動の様式

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この記事を書いた人

黒澤一弘(株式会社SBCHAプラクシス代表・つむぐ指圧治療室・東京都立大学 解剖学実習非常勤講師)
鍼灸師、按摩マッサージ指圧師、柔道整復師などの国家試験に向けた解剖学の知識向上を応援します。初学者にも分かり易く、記憶に残りやすい講座を心がけています。

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