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つむぐ指圧治療室 相模大野

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血流量の自己調節機構がみられるのはどれか

問題

血流量の自己調節機構がみられるのはどれか。

  1. 肝 臓
  2. 骨格筋
  3. 腎 臓
  4. 皮 膚

解答: 3(腎 臓)

解説

  1. 誤り。肝臓は門脈系を持ち、肝動脈と門脈の二重血液供給を受けるが、自己調節機構は顕著ではない。肝動脈の血流は門脈血流の変動に応じて調節される(肝動脈緩衝反応)が、腎臓のような圧依存性の自己調節とは異なる。
  1. 誤り。骨格筋の血流調節は主に代謝性因子(乳酸、CO₂、アデノシンなど)や交感神経活動に依存する。運動時の反応性充血は活発であるが、動脈圧変動に対する自己調節機構は限定的である。
  1. 正しい。腎臓は血流量の自己調節機構(autoregulation)が顕著な臓器であり、平均動脈圧が80〜180mmHgの範囲で変動しても腎血流量とGFR(糸球体ろ過量)をほぼ一定に維持する。この自己調節には主に2つの機構が関与する。第一に筋原性反応(Bayliss効果)で、血圧上昇により輸入細動脈の平滑筋が伸展されると反射的に収縮し、血流増加を防ぐ。第二に尿細管糸球体フィードバック(TGF)で、マクラデンサがろ液中のNaCl濃度上昇を感知すると輸入細動脈を収縮させGFRを低下させる。脳血管にも同様の自己調節が存在する。
  1. 誤り。皮膚の血流は主に体温調節を目的として交感神経性に調節される。暑熱時には交感神経活動の低下と能動的血管拡張により皮膚血流が増加し、寒冷時には交感神経性血管収縮により減少する。

ポイント

  • 腎臓は動脈圧80〜180mmHgの範囲で血流量とGFRを一定に保つ自己調節機構を持つ。
  • 覚え方のコツ: 「自己調節が顕著な臓器=腎臓と脳」と覚える。腎臓は「ろ過量を一定に保つ」ため、脳は「虚血を防ぐ」ために自己調節が不可欠。機構は「Bayliss(筋原性)とTGF(尿細管フィードバック)のダブル制御」。
  • 関連知識: 腎血流量は心拍出量の約1/4(約1,200mL/min)に相当し、体重比では臓器中最大の血流を受ける。自己調節の破綻は急性腎不全の原因となり得る。
  • よくある間違い: 「肝臓は大きな臓器だから自己調節がある」と考えがちだが、肝臓の血流調節は門脈系の特殊性に基づくものであり、腎臓のような圧依存性の自己調節とは異なる。
  • 教科書では「b.腎血流量 (RBF)」の範囲に該当する。
臓器 血流調節の特徴 自己調節
腎臓 筋原性反応+TGF 顕著(80〜180mmHg)
筋原性反応+代謝性調節 顕著(60〜150mmHg)
骨格筋 代謝性因子+交感神経 限定的
皮膚 交感神経性(体温調節) なし
肝臓 肝動脈緩衝反応 顕著ではない

表: 主要臓器の血流調節と自己調節の比較

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この記事を書いた人

黒澤一弘(株式会社SBCHAプラクシス代表・つむぐ指圧治療室・東京都立大学 解剖学実習非常勤講師)
鍼灸師、按摩マッサージ指圧師、柔道整復師などの国家試験に向けた解剖学の知識向上を応援します。初学者にも分かり易く、記憶に残りやすい講座を心がけています。

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