問題
血圧を下げる要因はどれか。
- 血液量の増加
- 血液粘性の上昇
- 血管平滑筋の弛緩
- 血管壁弾性の低下
解答: 3(血管平滑筋の弛緩)
解説
- 誤り。血液量の増加は循環血液量と静脈還流量を増大させる。→ スターリングの法則により心拍出量が増加し、血圧は上昇する。
- 誤り。血液粘性の上昇は血液の流れにくさを増大させる。→ 総末梢抵抗が増大し、血圧は上昇する。
- 正しい。血管平滑筋の弛緩は血管を拡張させ総末梢抵抗を低下させる。→ 血圧=心拍出量×総末梢抵抗の関係から、抵抗の低下により血圧は低下する。→ 特に細動脈(抵抗血管)の平滑筋弛緩は血圧低下に大きく影響する。
- 誤り。血管壁弾性の低下は大動脈のクッション機能(ウインドケッセル機能)を低下させる。→ 収縮期血圧が上昇し、脈圧が増大する(動脈硬化の影響)。
ポイント
- 血管平滑筋の弛緩は血管拡張→総末梢抵抗低下→血圧低下をもたらす唯一の血圧低下因子である。
- 覚え方のコツ: 「問189(血圧上昇)と問195(血圧低下)をセットで復習」する。上昇因子の逆が低下因子になる原則を使う。
- 関連知識: 血圧上昇因子として、血液量の増大・血管断面積の縮小・血管壁弾性の低下・血液粘性の上昇が挙げられる。血管平滑筋弛緩はこれらの逆方向の変化。
- よくある間違い: 「血管壁弾性の低下」を血圧低下と混同しやすい。弾性が”低下”するのだから血圧も”低下”するという語感的な誤解に注意。弾性低下はクッション機能喪失=血圧上昇である。
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