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血中カルシウム濃度を上昇させるホルモンはどれか

問題

血中カルシウム濃度を上昇させるホルモンはどれか。

  1. グルカゴン
  2. オキシトシン
  3. パラソルモン
  4. ソマトスタチン

解答: 3(パラソルモン)

解説

  1. 誤り。グルカゴンは膵臓ランゲルハンス島α細胞から分泌され、肝臓でのグリコーゲン分解と糖新生を促進して血糖値を上昇させるホルモンである。カルシウム代謝には関与しない。
  1. 誤り。オキシトシンは下垂体後葉から放出され、分娩時の子宮平滑筋収縮と射乳反射に関与する。カルシウム代謝には関与しない。
  1. 正しい。パラソルモン(PTH/副甲状腺ホルモン)は副甲状腺(上皮小体)から分泌され、3つの経路で血中カルシウム濃度を上昇させる。第一に、破骨細胞を活性化して骨吸収を促進し骨からCaを放出させる。第二に、腎臓の遠位尿細管でCaの再吸収を促進する。第三に、腎臓でビタミンD(25(OH)D3)を活性型ビタミンD(1,25(OH)2D3)に変換する酵素を活性化し、腸管からのCa吸収を間接的に促進する。
  1. 誤り。ソマトスタチンは膵臓δ細胞や視床下部から分泌され、成長ホルモン(GH)やインスリン、グルカゴンなど多くのホルモン分泌を抑制する。カルシウム代謝には直接関与しない。

ポイント

パラソルモン(PTH)は血中Ca濃度を上昇させる最も重要なホルモンであり、骨吸収促進・腎でのCa再吸収促進・活性型ビタミンD産生促進の3つの作用機序を持つ。

  • 覚え方のコツ: 「パラソル(PTH)でカルシウムを上(↑)げる」。対義語的に「カルシトニン(CT)でカルシウムを沈(↓)める」と覚える。
  • 関連知識: カルシトニンは甲状腺C細胞から分泌され、骨吸収を抑制して血中Ca濃度を低下させる。PTHとカルシトニンは拮抗的に血中Ca濃度を調節する。活性型ビタミンDも血中Ca上昇に関与する。
  • よくある間違い: パラソルモン(PTH)の分泌部位を甲状腺と間違える。PTHは「副」甲状腺(上皮小体)から分泌される。カルシトニンが甲状腺由来である。
  • 教科書では「e.副甲状腺のホルモン」の範囲に該当する。
ホルモン 分泌部位 血中Ca濃度への作用 主な作用機序
パラソルモン(PTH) 副甲状腺 上昇↑ 骨吸収↑、腎Ca再吸収↑、VitD活性化
カルシトニン 甲状腺C細胞 低下↓ 骨吸収抑制
活性型ビタミンD 腎臓で活性化 上昇↑ 腸管Ca吸収↑

表: 血中カルシウム濃度を調節するホルモン

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この記事を書いた人

黒澤一弘(株式会社SBCHAプラクシス代表・つむぐ指圧治療室・東京都立大学 解剖学実習非常勤講師)
鍼灸師、按摩マッサージ指圧師、柔道整復師などの国家試験に向けた解剖学の知識向上を応援します。初学者にも分かり易く、記憶に残りやすい講座を心がけています。

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