問題
自律神経の二重支配を受けないのはどれか。
- 瞳 孔
- 心 臓
- 副腎髄質
- 胃
解答: 3(副腎髄質)
解説
- 誤り。瞳孔は交感神経(瞳孔散大筋の収縮→散瞳)と副交感神経(瞳孔括約筋の収縮→縮瞳)の二重支配を受ける。
- 誤り。心臓は交感神経(心拍数増加・収縮力増大)と副交感神経(迷走神経による心拍数減少)の二重支配を受ける。
- 正しい。副腎髄質は交感神経節前線維による直接支配のみを受けており、副交感神経の支配は受けない。副腎髄質は発生学的に交感神経節と同じ神経堤由来の組織であり、交感神経節後ニューロンに相当する。節前線維からアセチルコリンが放出されると、副腎髄質のクロム親和性細胞がアドレナリン・ノルアドレナリンを血中に分泌する。
- 誤り。胃は交感神経(運動抑制・括約筋収縮)と副交感神経(迷走神経による運動促進・胃酸分泌促進)の二重支配を受ける。
ポイント
副腎髄質は交感神経のみの支配を受け、二重支配の例外である。
- 覚え方のコツ: 二重支配を受けないもの=「汗(汗腺)・血(血管)・副(副腎髄質)」と覚える。汗腺・血管・副腎髄質は交感神経のみの支配(瞳孔散大筋・瞳孔括約筋もそれぞれ単独支配)。
- 関連知識: 副腎髄質からはアドレナリン(約80%)とノルアドレナリン(約20%)が分泌され、ホルモンとして全身に作用する。これは交感神経-副腎髄質系と呼ばれ、ストレス応答に重要な役割を果たす。
- よくある間違い: 「瞳孔」を二重支配を受けないと誤解すること。瞳孔全体としては散大筋(交感)と括約筋(副交感)の二重支配を受ける。各筋は単独支配であるが、瞳孔という器官としては二重支配である。
- 教科書では「j.自律神経の関与する反射」の範囲に該当する。
| 器官 | 交感神経 | 副交感神経 | 二重支配 |
|---|---|---|---|
| 瞳孔 | 散大 | 縮小 | あり |
| 心臓 | 促進 | 抑制 | あり |
| 胃 | 運動抑制 | 運動促進 | あり |
| 副腎髄質 | 分泌促進 | — | なし |
| 汗腺 | 促進 | — | なし |
| 血管 | 収縮 | (支配少ない) | なし |
表: 自律神経の二重支配と例外
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