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腎臓に流入した血液がろ過される部位はどれか

問題

腎臓に流入した血液がろ過される部位はどれか。

  1. 近位尿細管
  2. 遠位尿細管
  3. 集合管
  4. 糸球体

解答: 4(糸球体)

解説

  1. 誤り。近位尿細管はろ過された原尿からグルコース、アミノ酸、Na⁺、水などを再吸収し、H⁺や有機酸などを分泌する部位であり、血液のろ過は行わない。
  1. 誤り。遠位尿細管はアルドステロンの作用下でNa⁺の微調整やK⁺・H⁺の分泌を行う部位であり、血液のろ過は行わない。
  1. 誤り。集合管はADH(バソプレシン)による水の再吸収やアルドステロンによるNa⁺再吸収の最終調整を行う部位であり、血液のろ過は行わない。
  1. 正しい。腎臓に流入した血液がろ過されるのは糸球体である。糸球体は輸入細動脈から分岐した毛細血管が糸球状に集まった構造で、ボーマン嚢に包まれている。糸球体の毛細血管壁(有窓内皮・基底膜・足細胞の裂孔膜の三層構造)を通じて、血液中の水分・電解質・小分子(分子量約7万未満)が限外ろ過される。血球やアルブミンなどの高分子はろ過されない。GFRは約125mL/分で、1日あたり約180Lの原尿が生成される。

ポイント

  • ネフロンの機能は「糸球体=ろ過」「尿細管・集合管=再吸収と分泌」と明確に区別することが基本中の基本である。
  • 覚え方のコツ: ネフロンの流れを「糸(ろ過)→近(大量再吸収)→ヘ(濃縮)→遠(微調整)→集(最終調整)」の順で追う。「糸近ヘ遠集(しきんへえんしゅう)」と語呂で覚える。
  • 関連知識: 糸球体の毛細血管は他の毛細血管と異なり、輸入細動脈と輸出細動脈に挟まれた特殊な血管構造である(毛細血管の前後が両方とも細動脈)。この構造により高い糸球体血圧(約60mmHg)が維持され、効率的なろ過が可能となる。
  • よくある間違い: 「集合管でもろ過が行われる」と誤答するケースがある。集合管は水やNa⁺の最終調整を行う場であり、ろ過は糸球体のみで行われる。
  • 教科書では「c.尿細管の再吸収」の範囲に該当する。
部位 主な機能 特徴
糸球体 ろ過(限外ろ過) GFR約125mL/分、分子量約7万未満をろ過
近位尿細管 再吸収(約65%)・分泌 グルコース・アミノ酸を100%再吸収
ヘンレのループ 対向流増幅系(尿濃縮) 下行脚:水透過性高、上行脚:Na⁺再吸収
遠位尿細管 微調整・分泌 アルドステロン依存のNa⁺再吸収
集合管 水・Na⁺の最終調整 ADH依存の水再吸収

表: ネフロンの各部位と主な機能

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この記事を書いた人

黒澤一弘(株式会社SBCHAプラクシス代表・つむぐ指圧治療室・東京都立大学 解剖学実習非常勤講師)
鍼灸師、按摩マッサージ指圧師、柔道整復師などの国家試験に向けた解剖学の知識向上を応援します。初学者にも分かり易く、記憶に残りやすい講座を心がけています。

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