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腎糸球体でろ過されるのはどれか

問題

腎糸球体でろ過されるのはどれか。

  1. グルコース
  2. アルブミン
  3. 赤血球
  4. 白血球

解答: 1(グルコース)

解説

  1. 正しい。グルコースは分子量180の低分子であり、糸球体の毛細血管壁(有窓内皮・基底膜・足細胞裂孔膜)を自由に通過してろ過される。ろ過後は近位尿細管でNa⁺/グルコース共輸送体(SGLT2、SGLT1)によりほぼ100%再吸収されるため、正常では尿中に排泄されない。血糖値が腎臓の再吸収閾値(約180mg/dL)を超えると尿糖が出現する(糖尿病の尿糖陽性)。
  1. 誤り。アルブミンは分子量約69,000の高分子タンパク質であり、さらに負電荷を帯びているため、糸球体基底膜のサイズバリアとチャージバリアの両方によりほとんどろ過されない。
  1. 誤り。赤血球は直径約7〜8μmの血球成分であり、糸球体基底膜を通過できない。尿中に赤血球が認められる場合は糸球体腎炎などの病態を示す。
  1. 誤り。白血球は赤血球より大きい血球成分であり、糸球体基底膜を通過できない。

ポイント

  • 糸球体ろ過のバリアは分子量約7万(アルブミン相当)を境界とし、低分子(グルコース、アミノ酸、電解質など)は自由にろ過されるが、高分子や血球はろ過されない。
  • 覚え方のコツ: 「ろ過されるもの=血漿成分の小さいもの(水・電解質・グルコース・アミノ酸・尿素)」「ろ過されないもの=大きいもの(血球・タンパク質)」とサイズで判断する。
  • 関連知識: ろ過されたグルコースは近位尿細管で100%再吸収される(Tm:最大輸送量の概念)。糖尿病では血糖値が再吸収閾値を超えて尿糖が陽性となる。SGLT2阻害薬はこの再吸収を薬理学的に抑制する。
  • よくある間違い: 「グルコースは正常尿に含まれないのでろ過されない」と誤答するケースがある。グルコースはろ過はされるが、近位尿細管で完全に再吸収されるため最終尿には含まれない。「ろ過」と「排泄」は異なる概念である。
  • 教科書では「c.尿細管の再吸収」の範囲に該当する。
物質 分子量 ろ過の有無 再吸収 最終尿中
グルコース 180 ろ過される ほぼ100% 正常では含まれない
アミノ酸 75〜204 ろ過される ほぼ100% 正常では含まれない
尿素 60 ろ過される 約50% 含まれる
アルブミン 69,000 ろ過されない 正常では含まれない
赤血球・白血球 ろ過されない 正常では含まれない

表: 糸球体ろ過と各物質の動態

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この記事を書いた人

黒澤一弘(株式会社SBCHAプラクシス代表・つむぐ指圧治療室・東京都立大学 解剖学実習非常勤講師)
鍼灸師、按摩マッサージ指圧師、柔道整復師などの国家試験に向けた解剖学の知識向上を応援します。初学者にも分かり易く、記憶に残りやすい講座を心がけています。

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