問題
脂質について正しい記述はどれか。
- 水溶性物質である。
- 細胞膜を構成する材料とならない。
- グリセリンはβ 酸化されてATPを産生する。
- 酵素で分解されて脂肪酸とグリセリンになる。
解答: 4(酵素で分解されて脂肪酸とグリセリンになる。)
解説
- 誤り。脂質は水に溶けない脂溶性物質である。脂質に溶けやすい物質は比較的膜を通りやすい。脂質自体が水溶性ではないことが前提となっている。
- 誤り。細胞膜はタンパク質と脂質(主にリン脂質)よりなる。リン脂質は細胞膜の主要構成成分(リン脂質二重層)である。
- 誤り。β酸化されるのはグリセリンではなく脂肪酸である。グリセリンは解糖系に入って代謝される。
- 正しい。中性脂肪(トリグリセリド)はリパーゼなどの酵素によって加水分解され、脂肪酸とグリセリン(グリセロール)に分解される。異化作用によってエネルギーを取り出す材料は「主として糖質と脂質」。脂質は重要なエネルギー源である。分解された脂肪酸はβ酸化を経てATP産生に利用される。
ポイント
- 脂質の3つの要点: (1)脂溶性、(2)細胞膜の主成分(リン脂質二重層)、(3)酵素分解で脂肪酸+グリセリンになる
- 覚え方のコツ: 「脂肪酸がβ酸化、グリセリンは解糖系」と分解後の行き先を対で覚える
- 関連知識: 細胞膜のリン脂質が疎水基を内側にして二重層を形成する。
- よくある間違い: β酸化の対象を「グリセリン」と混同しやすいが、正しくは「脂肪酸」である
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