問題
脂肪の消化に関与しないのはどれか。
- 胆汁分泌
- 乳化作用
- リパーゼ分泌
- アミラーゼ分泌
解答: 4(アミラーゼ分泌)
解説
- 関与する。胆汁は肝臓で生成され、胆汁酸が脂肪を乳化して表面積を増大させることでリパーゼの作用を助ける。
- 関与する。乳化作用は胆汁酸が脂肪を微粒子化する作用であり、脂肪消化の前提となる過程である。
- 関与する。膵液中のリパーゼは脂肪を脂肪酸とモノグリセリドに分解する主要な脂質分解酵素である。
- 関与しない。アミラーゼは糖質分解酵素であり、脂肪の消化には関与しない。アミラーゼは唾液および膵液に含まれ、デンプンをマルトース(麦芽糖)に分解する酵素である。「主な脂質分解酵素は膵液中のリパーゼ」。アミラーゼは「主な糖質分解酵素」として別カテゴリーに分類されている。脂肪の消化は胆汁酸による乳化とリパーゼによる加水分解の二段階で進行する。
ポイント
- 脂肪消化の三要素は「胆汁酸による乳化」「リパーゼによる分解」「ミセル形成による吸収促進」である。
- 覚え方のコツ: 「ア(アミラーゼ)はア(澱粉=アミロース)を分解」と頭文字で対応させる。
- 関連知識: 脂肪の分解産物(脂肪酸・モノグリセリド)は胆汁酸とミセルを形成し、小腸上皮細胞から吸収される。
- よくある間違い: 胆汁には消化酵素が含まれないが、乳化作用を通じて脂肪の消化に不可欠である点を見落としやすい。
| 消化液 | 分泌場所 | 主な酵素 | 基質 |
|---|---|---|---|
| 唾液 | 唾液腺 | アミラーゼ(プチアリン) | デンプン → マルトース |
| 胃液 | 胃腺 | ペプシン | タンパク質 → ペプチド |
| 膵液 | 膵臓 | トリプシン、リパーゼ、アミラーゼ、ヌクレアーゼ | タンパク質、脂肪、デンプン、核酸 |
| 胆汁 | 肝臓(胆嚢で貯蔵) | 消化酵素なし | 脂肪の乳化 |
| 腸液 | 小腸 | マルターゼ、スクラーゼ、ラクターゼ、アミノペプチダーゼ | 二糖類、ペプチド |
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