問題
網膜で明暗を感じる細胞はどれか。
- 錐状体細胞
- 杆状体細胞
- 双極細胞
- アマクリン細胞
解答: 2(杆状体細胞)
解説
- 誤り。錐状体細胞(錐体細胞)は明所視と色覚に関与する視細胞であり、赤・緑・青の3種類がある。黄斑部(中心窩)に密集し、視力の中心を担う。
- 正しい。杆状体細胞(杆体細胞)は網膜に存在する視細胞で、光に対する感度が極めて高く、明暗の識別(暗所視)を担う。感光色素としてロドプシン(視紅)を含み、わずかな光でも反応する。網膜の周辺部に多く分布し、約1億2000万個と錐体(約600万個)より圧倒的に多い。色覚には関与しない。
- 誤り。双極細胞は視細胞(杆体・錐体)と神経節細胞の間で信号を中継する介在ニューロンであり、光の受容機能は持たない。
- 誤り。アマクリン細胞は網膜の介在ニューロンで、双極細胞から神経節細胞への信号伝達を調節し、側方抑制やコントラスト強調に関与する。
ポイント
杆体細胞=暗所視(明暗)・ロドプシン、錐体細胞=明所視(色覚)と明確に区別する。
- 覚え方のコツ: 「杆(かん)体は暗(かん=暗)所で働く」→「かん」の音で杆体と暗所を結びつける。錐体は「すい(錐)っと色を見る」で色覚と対応させる。
- 関連知識: 網膜の細胞層構造は、外側から視細胞層(杆体・錐体)→外網状層→双極細胞→内網状層→神経節細胞→視神経の順である。光は内側(硝子体側)から入り、視細胞層で受容される。
- よくある間違い: 錐体と杆体の機能を逆にする誤りが多い。「杆体=暗・多い・周辺」「錐体=明・色・中心」と3つのキーワードで整理する。
- 教科書では「b.視覚の受容器と伝導路」の範囲に該当する。
| 視細胞 | 機能 | 感光色素 | 分布 | 数 |
|---|---|---|---|---|
| 杆体細胞 | 暗所視(明暗) | ロドプシン | 周辺部 | 約1億2000万 |
| 錐体細胞 | 明所視(色覚) | 3種のオプシン | 中心窩に密集 | 約600万 |
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