問題
糖質コルチコイドの作用で正しいのはどれか。
- 胃酸分泌を抑制する。
- 血糖値を低下させる
- アレルギー症状を抑制する。
- ストレスに対する抵抗力を弱める。
解答: 3(アレルギー症状を抑制する。)
解説
- 誤り。糖質コルチコイドは胃酸分泌を抑制するのではなく促進する。長期使用によりステロイド潰瘍を引き起こすリスクがある。
- 誤り。糖質コルチコイドは肝臓での糖新生を促進し、末梢組織でのグルコース利用を抑制することで血糖値を上昇させる。低下させるのではない。
- 正しい。糖質コルチコイド(コルチゾール)は強力な免疫抑制・抗炎症作用を持ち、リンパ球やマクロファージの機能を抑制してアレルギー症状を抑制する。ヒスタミンなどの炎症性メディエーターの産生も抑制する。臨床的にはステロイド薬(プレドニゾロンなど)として喘息、アトピー性皮膚炎、膠原病などのアレルギー・自己免疫疾患の治療に広く用いられる。
- 誤り。糖質コルチコイドはストレスに対する抵抗力を弱めるのではなく強める。コルチゾールは「ストレスホルモン」とも呼ばれ、ストレス時にACTHの刺激で大量に分泌される。
ポイント
糖質コルチコイド(コルチゾール)の最も臨床的に重要な作用は免疫抑制・抗炎症作用であり、アレルギー症状を抑制する。
- 覚え方のコツ: 糖質コルチコイドの4大作用は「糖(糖新生↑→血糖↑)」「免(免疫抑制・抗炎症)」「胃(胃酸↑→潰瘍)」「スト(ストレス抵抗↑)」と覚える。
- 関連知識: ステロイド薬の副作用として、易感染性、骨粗鬆症、糖尿病、消化性潰瘍、ムーンフェイス(満月様顔貌)などがある。クッシング症候群はコルチゾール過剰の病態である。
- よくある間違い: 「胃酸分泌を抑制する」と「促進する」の混同。ステロイドは胃粘膜の防御機能を低下させ、胃酸分泌を促進するため、潰瘍を起こしやすい。
- 教科書では「g.副腎のホルモン」の範囲に該当する。
| 作用 | 正しい内容 | よくある誤り |
|---|---|---|
| 血糖 | 糖新生促進→血糖↑ | 血糖を低下させる |
| 免疫 | 免疫抑制→アレルギー抑制 | ― |
| 胃酸 | 胃酸分泌促進→潰瘍リスク | 胃酸分泌を抑制する |
| ストレス | 抵抗力を強める | 抵抗力を弱める |
| タンパク質 | 異化促進(分解↑) | ― |
表: 糖質コルチコイドの主な作用と誤りやすいポイント
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