問題
筋収縮に必要なイオンはどれか
- カルシウム
- 水 素
- 鉄
- マグネシウム
解答: 1(カルシウム)
解説
- 正しい。筋収縮にはCa²⁺(カルシウムイオン)が必要不可欠である。活動電位がT管を介して筋小胞体に伝わると、リアノジン受容体からCa²⁺が細胞質に放出される。Ca²⁺はトロポニンCに結合してトロポミオシンを移動させ、アクチン上のミオシン結合部位を露出させることで架橋形成と筋収縮が開始される。Ca²⁺なしには筋収縮は起こらない。
- 誤り。水素イオン(H⁺)は酸塩基平衡(pH調節)に関与するが、筋収縮のトリガーとはならない。むしろH⁺の蓄積(乳酸性アシドーシス)は筋疲労の原因となる。
- 誤り。鉄(Fe)はヘモグロビンのヘム基やミオグロビンの構成成分として酸素運搬・貯蔵に関与するが、筋収縮を直接開始させるイオンではない。
- 誤り。マグネシウム(Mg²⁺)はATPase等の多くの酵素反応の補因子として重要であるが、筋収縮を開始させるトリガーイオンはCa²⁺であってMg²⁺ではない。
ポイント
筋収縮のトリガーとなるイオンはCa²⁺であり、他のイオン(H⁺、Fe、Mg²⁺)は筋収縮開始には直接関与しないことが最重要である。
- 覚え方のコツ: 「筋収縮の合言葉=カルシウム」→Ca²⁺がトロポニンCに結合→収縮開始。問題782と同テーマの頻出事項。
- 関連知識: 低Ca²⁺血症(低カルシウム血症)ではテタニー(筋の攣縮)が生じる。これはNa⁺チャネルの閾値低下による神経・筋の過興奮が原因であり、副甲状腺機能低下症などで見られる。
- よくある間違い: マグネシウムをCa²⁺と混同するケース。Mg²⁺は酵素活性の補因子であるが、筋収縮のスイッチ役はCa²⁺である。
- 教科書では「a.筋収縮のエネルギー代謝」の範囲に該当する。
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