問題
神経の静止電位として適切なのはどれか。
- +80 mV
- +15 mV
- 0 mV
- -80 mV
解答: 4(-80 mV)
解説
- 誤り。+80mVは蝸牛内リンパの内リンパ電位に近い値であり、神経の静止電位ではない。
- 誤り。+15mVは正の値であり、神経の静止電位は負の電位を示すため適切ではない。
- 誤り。0mVは膜電位が内外で等しい状態であり、静止電位ではない。活動電位の脱分極相で0mVを通過するが、静止時の値ではない。
- 正しい。神経の静止電位は約-70〜-90mVであり、細胞内が細胞外に対して負の電位を示す。選択肢の-80mVはこの範囲に含まれ最も適切である。静止電位は主にK+の細胞膜を介した拡散(K+リーク電流)により形成される。細胞内に多いK+が濃度勾配に従って細胞外へ流出し、細胞内が負に帯電する。Na+-K+ポンプ(3Na+を細胞外へ、2K+を細胞内へ輸送)もこの電位の維持に寄与している。
ポイント
神経の静止電位は約-70〜-90mVで、細胞内が負。主にK+の細胞外への拡散により形成される。
- 覚え方のコツ: 「静止電位=マイナス70〜90」と数値で覚える。静止時は「K+が外に漏れる=中がマイナス」。活動電位では「Na+が中に入る=プラスに反転」。
- 関連知識: 活動電位発生時にはNa+の流入により膜電位は+30〜+40mV程度まで上昇する(オーバーシュート)。Na+-K+ポンプはATPを消費して3Na+を外へ、2K+を内へ輸送する起電性ポンプである。
- よくある間違い: 静止電位の符号を正と誤解すること。静止状態では常に細胞内が負(マイナス)である。また+80mVを神経の電位と混同しないこと。
- 教科書では「a.静止電位」の範囲に該当する。
『理由で解く 生理学』 Kindle版
本書は、生理学の各テーマを「機序・因果」の観点から再構成し、
知識の断片化を防ぎながら、臨床・学習現場で再利用しやすい理解を目指しています。初学者の学習補助だけでなく、授業設計・復習教材としても活用いただければ幸いです。
Kindle Unlimitedでも使えます。
理由で解く 生理学: 国家試験問題 941問 完全攻略 理由で解く国試過去問






コメント