問題
神経について正しい記述はどれか。
- 脳神経は中枢神経である。
- 感覚神経は求心性神経である。
- 自律神経系には遠心性神経はない。
- 脊髄神経は自律神経を含まない。
解答: 2(感覚神経は求心性神経である。)
解説
- 誤り。脳神経は末梢神経系に分類される。中枢神経系は脳と脊髄のことであり、脳神経12対は脳幹から出て末梢に分布する末梢神経である。
- 正しい。感覚神経は末梢の受容器で受けた情報を中枢神経系(脳・脊髄)に伝える求心性神経である。感覚神経の細胞体は脊髄後根神経節(DRG)や脳神経節に存在する。対して運動神経は中枢から末梢へ情報を伝える遠心性神経であり、自律神経も遠心性の要素を含む。
- 誤り。自律神経系は遠心性の神経を含む。交感神経・副交感神経の節前線維と節後線維はいずれも遠心性神経であり、中枢から効果器(平滑筋・心筋・腺)へ指令を伝える。
- 誤り。脊髄神経は体性神経と自律神経の両方を含む混合神経である。脊髄神経31対はそれぞれ前根(運動性)と後根(感覚性)が合流して形成される。
ポイント
感覚神経は「末梢→中枢」の求心性神経、運動神経は「中枢→末梢」の遠心性神経であり、方向で分類される。
- 覚え方のコツ: 「求心=中枢に”求めて”向かう=感覚」「遠心=中枢から”遠ざかる”=運動」と方向でイメージする。
- 関連知識: 脳神経は12対(I嗅覚〜XII舌下)、脊髄神経は31対(頸8・胸12・腰5・仙5・尾1)である。問692(脳神経)も参照のこと。
- よくある間違い: 「脳神経は”脳”が名前に入っているから中枢神経」と混同しやすい。脳神経は脳幹から出る末梢神経であり、中枢神経系(脳・脊髄そのもの)とは区別される。
- 教科書では「b.中枢神経系の機能」の範囲に該当する。
| 分類 | 方向 | 具体例 |
|---|---|---|
| 求心性神経(感覚神経) | 末梢→中枢 | 脊髄後根、感覚性脳神経 |
| 遠心性神経(運動神経) | 中枢→末梢 | 脊髄前根、運動性脳神経 |
| 自律神経(遠心性) | 中枢→末梢 | 交感神経、副交感神経 |
表: 神経の方向による分類
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