問題
皮膚痛覚について誤っている記述はどれか。
- 受容器は自由神経終末である。
- Aδ線維は速い痛みを伝える。
- C線維は局在の不明瞭な痛みを伝える。
- 順応が起こりやすい
解答: 4(順応が起こりやすい)
解説
- 正しい。痛覚の受容器は自由神経終末(侵害受容器)であり、特殊な被包構造を持たない裸の神経末端である。皮膚のほぼ全域に分布し、感覚点の中で最も密度が高い。
- 正しい。Aδ線維は有髄線維(伝導速度5〜30m/s)で、速い鋭い痛み(一次痛)を伝える。刺すような性質の痛みであり、局在が比較的明確である。
- 正しい。C線維は無髄線維(伝導速度0.5〜2m/s)で、遅い鈍い痛み(二次痛)を伝える。うずくような性質で、局在が不明瞭であり、持続性がある。
- 誤り。皮膚痛覚は順応が起こりにくい(ほとんど順応しない)感覚である。痛みは生体にとって危険を知らせる警告信号であるため、侵害刺激が持続する限り感じ続ける必要がある。むしろ持続的な刺激で痛覚過敏が生じることもある。順応しやすい感覚の代表は触覚と嗅覚である。
ポイント
痛覚は生体警告系であるため順応しにくく、触覚や嗅覚とは対照的である。
- 覚え方のコツ: 「痛みに慣れたら命に関わる→順応しない」と生存上の意義から覚える。問867・879と同じテーマが繰り返し出題される超頻出ポイントである。
- 関連知識: 痛覚の3つの重要な特徴は「自由神経終末が受容器」「Aδ=速い鋭痛、C=遅い鈍痛」「順応しにくい」であり、すべて出題対象である。
- よくある間違い: 「痛みは慣れる」と日常経験で思いがちであるが、それは内因性鎮痛物質や心理的適応によるものであり、受容器の順応ではない。
- 教科書では「b.感覚の一般的性質」の範囲に該当する。
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