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つむぐ指圧治療室 相模大野

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暑さに対する気候順化について誤っている記述はどれか

問題

暑さに対する気候順化について誤っている記述はどれか。

  1. 汗腺の働きが高まる。
  2. 汗に含まれる塩分濃度が低下する。
  3. 皮膚血管が収縮する。
  4. 尿量が減少する。

解答: 3(皮膚血管が収縮する。)

解説

  1. 正しい。暑熱順化により汗腺(エクリン汗腺)の機能が向上し、発汗能力が増大する。汗の分泌量が増加し、より効率的に気化熱による放熱が行われるようになる。
  1. 正しい。暑熱順化が進むとアルドステロンの作用により汗腺の導管部でのNa⁺再吸収が増加し、汗に含まれる塩分濃度が低下する。これにより体内のNa⁺喪失を最小限に抑えることができる。
  1. 誤り。暑さへの気候順化では、放熱効率を高めるために皮膚血管は拡張する(収縮ではない)。皮膚血管の拡張により体表面への血流量が増加し、対流・輻射・伝導による放熱が促進される。暑熱順化では循環血漿量も増加するため、皮膚血管拡張による血圧低下への耐性が向上する。「収縮」は寒冷環境での反応であり、暑熱環境とは逆である。
  1. 正しい。暑熱環境では発汗による水分喪失が増加するため、バゾプレッシン(ADH)やアルドステロンの分泌が増加し、腎臓での水・Na⁺の再吸収が促進されて尿量が減少する。

ポイント

  • 暑熱順化では皮膚血管は拡張する(収縮ではない)。拡張により放熱効率が向上する。
  • 覚え方のコツ: 暑熱順化の4大変化は「汗腺パワーアップ、汗の塩分ダウン、皮膚血管拡張、尿量ダウン」と覚える。すべて「暑さに適応して体を守る方向」に変化する。
  • 関連知識: 暑熱順化には約1〜2週間を要し、体温調節と体液調節の両方の適応が関わる。順化により循環血漿量が増加するのも重要な変化である。
  • よくある間違い: 「皮膚血管が収縮する」は寒冷順化・寒冷環境での反応であり、暑熱順化と混同しやすい。暑い→放熱したい→血管拡張、寒い→放熱を防ぐ→血管収縮と対比して覚える。
  • 教科書では「c.尿細管の再吸収」の範囲に該当する。
暑熱順化の変化 方向 生理的意義
汗腺の機能 向上 発汗量増加→気化熱による放熱促進
汗の塩分濃度 低下 Na⁺喪失の防止
皮膚血管 拡張 体表面からの放熱促進
循環血漿量 増加 血圧維持、熱失神予防
尿量 減少 ADH・アルドステロンによる体液保持

表: 暑熱順化で生じる主な生理的変化

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本書は、生理学の各テーマを「機序・因果」の観点から再構成し、

知識の断片化を防ぎながら、臨床・学習現場で再利用しやすい理解を目指しています。初学者の学習補助だけでなく、授業設計・復習教材としても活用いただければ幸いです。

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この記事を書いた人

黒澤一弘(株式会社SBCHAプラクシス代表・つむぐ指圧治療室・東京都立大学 解剖学実習非常勤講師)
鍼灸師、按摩マッサージ指圧師、柔道整復師などの国家試験に向けた解剖学の知識向上を応援します。初学者にも分かり易く、記憶に残りやすい講座を心がけています。

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