問題
放熱を起こすのはどれか。
- 特異動的作用
- 発 汗
- 皮膚血管収縮
- ふるえ
解答: 2(発 汗)
解説
- 誤り。特異動的作用(食事誘発性熱産生)は食後の代謝亢進による産熱反応であり、放熱ではない。
- 正しい。発汗は能動的な分泌現象であり、分泌された汗が皮膚表面で蒸発する際の気化熱により放熱が起こる。外気温が35℃以上では放射・伝導・対流による放熱が困難となり、蒸発(発汗)が唯一の放熱手段となる。発汗はエクリン腺から交感神経(コリン作動性)の指令で起こり、汗1gの蒸発で約0.58kcalの熱が奪われる。
- 誤り。皮膚血管収縮は体表面からの放熱を減少させ、体温を保持する方向に作用する。
- 誤り。ふるえ(シバリング)は骨格筋の不随意収縮による産熱反応であり、放熱ではない。
ポイント
- 発汗は放熱機構であり、汗の蒸発による気化熱の放散で体温を下げる。発汗そのものは能動的分泌であり、蒸発とは区別される。
- 覚え方のコツ: 「産熱=体を温める(ふるえ・代謝・特異動的作用)」「放熱=体を冷やす(発汗・皮膚血管拡張・放射)」と二分して整理する。
- 関連知識: 環境温が体温と同程度になると、放射・伝導・対流では放熱できず、蒸発が放熱の100%を占める。
- よくある間違い: 皮膚血管「収縮」を放熱と勘違いしやすいが、収縮は保温(放熱抑制)であり、「拡張」が放熱促進である。
| 産熱(体温↑) | 放熱(体温↓) |
|---|---|
| 基礎代謝 | 放射(輻射) |
| ふるえ産熱 | 伝導・対流 |
| 特異動的作用(食事誘発性熱産生) | 蒸発(発汗+不感蒸散) |
| 非ふるえ産熱(褐色脂肪組織等) | 皮膚血管拡張 |
| 甲状腺ホルモン・カテコールアミン | — |
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