問題
放熱を促すのはどれか。
- 立毛筋の収縮
- 甲状腺ホルモンの分泌
- 皮膚血管の拡張
- 骨格筋の収縮
解答: 3(皮膚血管の拡張)
解説
- 誤り。立毛筋の収縮は鳥肌反応を起こし、毛を立てて皮膚表面に空気層を形成することで放熱を抑制(保温)する。
- 誤り。甲状腺ホルモンは基礎代謝を亢進させて産熱を促進する。放熱ではなく産熱に関与するホルモンである。
- 正しい。皮膚血管の拡張は放熱を促進する。体温が上昇すると視床下部からの指令により皮膚の血管が拡張し、皮膚血流量が増加する。これにより皮膚表面温度が上昇し、放射(輻射)・伝導・対流による放熱が促進される。環境温25℃では放射が放熱の約50%を占める。皮膚血管拡張は発汗と並ぶ主要な放熱反応である。
- 誤り。骨格筋の収縮(ふるえ産熱)は産熱反応であり、放熱を促すものではない。
ポイント
- 皮膚血管拡張は放熱促進、皮膚血管収縮は放熱抑制(保温)である。
- 覚え方のコツ: 「寒い時=縮む(血管収縮・立毛筋収縮・ふるえ)=産熱・保温」「暑い時=広がる(血管拡張)+汗=放熱」と対比して覚える。
- 関連知識: カテコールアミンは産熱促進ホルモンであり、甲状腺ホルモンと同様に代謝を亢進させる。放熱を促すホルモンは特にない。
- よくある間違い: 「立毛筋の収縮=鳥肌=寒い時の反応」は正しいが、これを放熱と誤解しやすい。鳥肌は保温(放熱抑制)反応である。
| 項目 | 寒冷時(産熱・保温) | 暑熱時(放熱) |
|---|---|---|
| 皮膚血管 | 収縮(放熱抑制) | 拡張(放熱促進) |
| 立毛筋 | 収縮(鳥肌=保温) | 弛緩 |
| 骨格筋 | ふるえ(産熱) | 弛緩 |
| 発汗 | 抑制 | 亢進(蒸発による放熱) |
| ホルモン | 甲状腺ホルモン↑・カテコールアミン↑ | — |
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