問題
摂食を抑制するのはどれか。
- グレリン
- オレキシン
- ロイコトリエン
- レプチン
解答: 4(レプチン)
解説
- 誤り。グレリンは主に胃の内分泌細胞から分泌される「空腹ホルモン」で、視床下部の弓状核に作用して摂食を促進する。空腹時に血中濃度が上昇し、食後に低下する。
- 誤り。オレキシン(ヒポクレチン)は視床下部外側野のニューロンから分泌される神経ペプチドで、摂食促進と覚醒維持に関与する。オレキシン産生ニューロンの脱落はナルコレプシー(過眠症)の原因となる。
- 誤り。ロイコトリエンはアラキドン酸からリポキシゲナーゼ経路で産生される脂質メディエーターで、気管支収縮やアレルギー反応に関与するが、摂食調節には直接関与しない。
- 正しい。レプチンは白色脂肪細胞から分泌されるホルモンで、視床下部の弓状核に作用して摂食を抑制し、エネルギー消費を促進する。体脂肪量が増加するとレプチン分泌も増加し、食欲を抑制する負のフィードバック機構として働く。レプチン受容体の異常や抵抗性は肥満の一因となる。
ポイント
レプチンは脂肪細胞由来の「満腹ホルモン」で、視床下部に作用して摂食を抑制する。
- 覚え方のコツ: 「レプチン=太ったら(脂肪細胞から)レプチン出て食欲低下」「グレリン=グーグー(お腹が鳴る)=空腹で出る」と対比して覚える。
- 関連知識: 視床下部外側野の破壊は摂食行動の消失(無食症)を起こし、腹内側核の破壊は過食・肥満を起こす。摂食調節にはレプチン・グレリン・インスリン・ニューロペプチドY・CCK(コレシストキニン)など多数の因子が関与する。
- よくある間違い: グレリンとレプチンの作用を逆に覚えやすい。グレリン=促進(胃由来、空腹ホルモン)、レプチン=抑制(脂肪由来、満腹ホルモン)と確実に区別する。
- 教科書では「J.視床下部」の範囲に該当する。
| 物質 | 分泌源 | 摂食への作用 |
|---|---|---|
| レプチン | 脂肪細胞 | 抑制(満腹信号) |
| グレリン | 胃 | 促進(空腹信号) |
| オレキシン | 視床下部外側野 | 促進 |
| CCK | 十二指腸 | 抑制 |
| ニューロペプチドY | 視床下部弓状核 | 促進 |
表: 摂食調節に関わる主な物質
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