問題
心電図のQRS波が表す過程はどれか。
- 心房の興奮
- 心房の興奮消退
- 心室の興奮
- 心室の興奮消退
解答: 3(心室の興奮)
解説
- 誤り。心房の興奮(脱分極)はP波として記録される。P波は心房興奮。
- 誤り。心房の興奮消退(再分極)はQRS群に重なるため、通常の心電図上では明確に確認できない。
- 正しい。「QRS群は心室興奮開始」の過程を表す。QRS群は心室筋の脱分極(興奮)を反映する波形であり、洞房結節から心房を経て房室結節に伝わった興奮が、ヒス束・左脚・右脚・プルキンエ線維を通じて心室筋全体に伝えられる過程を表す。QRS群はP波に比べて波形が大きいのは、心室筋の筋肉量が心房筋よりはるかに大きいためである。
- 誤り。心室の興奮消退(再分極)はT波として記録される。T波は心室興奮消退の過程を表す。
ポイント
- QRS群は心室筋の脱分極(興奮開始)を表し、P波は心房興奮、T波は心室の再分極(興奮消退)を表す。
- 覚え方のコツ: 「P→QRS→T」の順番で「心房興奮→心室興奮→心室回復」と、興奮伝導の時間順序に沿って覚える。
- 関連知識: 「PQ間隔の変動、QRS群の変動が認められる」場合は心臓の興奮伝導の異常が疑われる。正常のPQ間隔は0.12〜0.20秒である。
- よくある間違い: 「QRS群=心室の興奮消退」と混同しやすい。興奮消退(再分極)はT波であり、QRS群は興奮の開始(脱分極)を表す。また心房の再分極はQRS群に隠れて見えないことも重要である。
| 波形 | 表す過程 | 対応する心臓の部位 |
|---|---|---|
| P波 | 心房の興奮(脱分極) | 心房筋 |
| QRS群 | 心室の興奮(脱分極) | 心室筋 |
| T波 | 心室の興奮消退(再分極) | 心室筋 |
| PQ間隔 | 房室伝導時間 | 房室結節〜ヒス束 |
表: 心電図波形と対応する心臓の電気的過程
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