問題
心臓の刺激伝導系について誤っているのはどれか。
- 固有心筋からなる。
- 洞房結節にペースメーカー細胞がある。
- 房室結節は右心房にある。
- ヒス束の興奮は右脚・左脚に伝わる。
解答: 1(固有心筋からなる。)
解説
- 誤り。刺激伝導系は特殊心筋からなり、固有心筋ではない。→ 固有心筋は収縮を担う心筋であるのに対し、特殊心筋は興奮の発生と伝導に特化した心筋である。→ 洞房結節・房室結節・ヒス束・左脚と右脚・プルキンエ線維が特殊心筋で構成される。
- 正しい。洞房結節は上大静脈と右心房の境界近くにあり、ペースメーカー細胞を含む。→ ペースメーカー細胞は自発的に脱分極し、心拍リズムを決定する。
- 正しい。房室結節は右心房の下方で右心室との境界近くに位置する。→ 心房筋の興奮を受け取り、ヒス束へ伝達する中継点の役割を果たす。
- 正しい。ヒス束は心室中隔を走り、右脚と左脚に分岐して興奮を伝える。→ さらに枝分かれしたプルキンエ線維を通って心室筋全体に興奮が伝播する。
ポイント
- 刺激伝導系は「特殊心筋」で構成される。「固有心筋」は収縮を担う一般の心筋であり、混同しない。
- 覚え方のコツ: 「固有=収縮(仕事する筋)」「特殊=伝導(電線役の筋)」と対比で整理する。
- 関連知識: 心房と心室の固有心筋は結合組織で隔てられており、興奮は刺激伝導系(房室結節→ヒス束)を通じてのみ心室に伝わる。この伝導が障害されると房室ブロックとなる。
- よくある間違い: 「固有心筋」と「特殊心筋」の名称を逆に覚えてしまうこと。伝導系を構成するのは「特殊」心筋である。
| 部位 | 役割 | 自動能(拍/分) |
|---|---|---|
| 洞房結節 | ペースメーカー(正常調律) | 60〜100 |
| 房室結節 | 興奮伝導の遅延(房室間調整) | 40〜60 |
| ヒス束 | 心房→心室への伝導路 | 30〜40 |
| 右脚・左脚 | 心室への分岐伝導 | — |
| プルキンエ線維 | 心室筋全体への興奮伝播 | 15〜30 |
表: 刺激伝導系の構成と自動能
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