問題
心臓のスターリングの法則で正しい記述はどれか。
- 心筋は伸展の度合いに応じた収縮力を発生する。
- 心筋は太さに応じた収縮力を発生する。
- 心筋は長さと無関係に一定の収縮力を発生する。
- 心筋は静脈還流量が少ない程大きな収縮力を発生する。
解答: 1(心筋は伸展の度合いに応じた収縮力を発生する。)
解説
- 正しい。心臓が大量の血液で充満して心筋が伸展されると、心筋はその伸展の度合いに応じて大きな収縮力を発生する。これをスターリングの心臓の法則と呼ぶ。静脈還流量が増加すると心室が伸展され、その結果1回拍出量が増加する。これは心臓の局所性自己調節機構である。
- 誤り。スターリングの法則は心筋の太さではなく、伸展の度合い(長さ)と収縮力の関係を述べた法則である。
- 誤り。心筋の収縮力は伸展度(長さ)に依存するため、長さと無関係に一定というのは法則の内容と正反対である。
- 誤り。静脈還流量が多いほど心臓の拍出量が増加する。静脈還流量が「少ない」ほど大きな収縮力を発生するというのは逆である。
ポイント
- スターリングの心臓の法則: 心筋は伸展されるほど大きな収縮力を発生し、静脈還流量が多いほど拍出量が増加する。
- 覚え方のコツ: 「伸ばされるほど強く縮む=ゴムバンドの原理」と連想する。
- 関連知識: スターリングの法則は心臓の局所性調節に分類され、神経性調節やホルモン性調節とは区別される。
- よくある間違い: 「静脈還流量が少ないほど収縮力が大きい」と逆に覚えてしまうケース。還流量が「多い」→伸展「大」→収縮力「大」の順で理解する。
| 静脈還流量 | 心筋の伸展 | 収縮力 | 1回拍出量 |
|---|---|---|---|
| 増加 | 大きい | 増大 | 増加 |
| 減少 | 小さい | 減少 | 減少 |
表: スターリングの法則における静脈還流量と心機能の関係
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