問題
心筋について誤っている記述はどれか。
- 固有心筋と特殊心筋に大別される。
- 正常時の収縮は強縮である。
- 自律神経の二重支配を受ける。
- 機能的合胞体である。
解答: 2(正常時の収縮は強縮である。)
解説
- 正しい。心筋は収縮を担う固有心筋(作業心筋)と刺激伝導系を構成する特殊心筋(洞房結節・房室結節・ヒス束・プルキンエ線維)に大別される。
- 誤り。心筋は活動電位の持続時間(約200〜300ms)が非常に長く、不応期が収縮期をほぼカバーするため、強縮(テタヌス)を起こさない。正常時の心筋収縮は常に単収縮であり、これにより規則的な収縮・弛緩のリズムが維持され、心臓のポンプ機能が保たれる。
- 正しい。心筋は交感神経(心拍数増加・収縮力増強)と副交感神経(迷走神経、心拍数減少)の二重支配を受ける。安静時は副交感神経が優位(迷走神経緊張)である。
- 正しい。心筋細胞は介在板(ギャップ結合)により電気的に連結されており、興奮が細胞間を伝播して全体が同期的に収縮する機能的合胞体として振る舞う。
ポイント
心筋の正常時の収縮は「単収縮」であり「強縮」ではない。心筋が強縮しないのは不応期が長いためである。
- 覚え方のコツ: 心筋の問題は「強縮しない」が誤りの選択肢として最も多く出題される。「心筋=強縮しない」は鉄則として暗記する。
- 関連知識: 問704・612・625・631と合わせて心筋の特徴は計5問出題されており、最頻出テーマの一つである。固有心筋と特殊心筋の区別も覚えておく。
- よくある間違い: 「心臓は常に収縮しているから強縮」と誤解しやすいが、心臓は「単収縮の規則的な繰り返し」であり、「持続的な強縮」ではない。拡張期(弛緩期)があることが心臓の正常機能に不可欠である。
- 教科書では「j.自律神経の関与する反射」の範囲に該当する。
『理由で解く 生理学』 Kindle版
本書は、生理学の各テーマを「機序・因果」の観点から再構成し、
知識の断片化を防ぎながら、臨床・学習現場で再利用しやすい理解を目指しています。初学者の学習補助だけでなく、授業設計・復習教材としても活用いただければ幸いです。
Kindle Unlimitedでも使えます。
理由で解く 生理学: 国家試験問題 941問 完全攻略 理由で解く国試過去問






コメント