問題
心筋について正しいのはどれか。
- 横紋筋
- 随意筋
- 平滑筋
- 錘内筋
解答: 1(横紋筋)
解説
- 正しい。心筋は横紋筋に分類される。アクチンとミオシンの規則的な配列により明帯と暗帯の横紋構造を持つ。ただし骨格筋と異なり不随意筋であり、自律神経の支配を受ける。心筋は介在板(ギャップ結合)で連結された機能的合胞体を形成し、歩調取り細胞(ペースメーカー細胞)による自動能を有する。
- 誤り。心筋は自律神経支配の不随意筋であり、意思で直接制御することはできない。
- 誤り。心筋は横紋構造を持つ横紋筋であり、平滑筋ではない。平滑筋は横紋構造を持たず、内臓壁や血管壁に分布する。
- 誤り。錘内筋は筋紡錘内部の特殊な筋線維であり、γ運動ニューロンに支配されて筋紡錘の感度を調節する骨格筋の一種である。心筋とは全く異なる。
ポイント
心筋は「横紋あり・不随意筋」という独特の組み合わせを持つ筋であり、横紋筋=随意筋という誤った思い込みに注意することが最重要である。
- 覚え方のコツ: 「骨格筋=横紋あり+随意」「心筋=横紋あり+不随意」「平滑筋=横紋なし+不随意」→横紋筋のうち不随意なのは心筋だけ。
- 関連知識: 心筋の機能的合胞体の概念は循環器分野で重要である。介在板のギャップ結合により興奮が心筋全体に迅速に伝導し、心臓が一体として収縮する。
- よくある間違い: 「横紋筋=骨格筋=随意筋」と短絡的に考え、心筋が横紋筋であることを忘れるケース。
- 教科書では「b.平滑筋の特徴」の範囲に該当する。
| 筋の種類 | 横紋構造 | 随意/不随意 | 核の数 | 支配神経 | 特殊な構造 |
|---|---|---|---|---|---|
| 骨格筋 | あり | 随意筋 | 多核 | 体性運動神経 | 筋紡錘 |
| 心筋 | あり | 不随意筋 | 1〜2核 | 自律神経 | 介在板(ギャップ結合) |
| 平滑筋 | なし | 不随意筋 | 単核 | 自律神経 | 密斑・密体 |
表: 3種類の筋の比較
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