問題
心拍について正しいのはどれか。
- 成人の安静時の平均心拍数は約 100 回/分である。
- 心拍のリズムは呼吸に同期して変動する。
- 発熱時には徐脈となる。
- 頸動脈洞を圧迫すると頻脈となる。
解答: 2(心拍のリズムは呼吸に同期して変動する。)
解説
- 誤り。成人の安静時平均心拍数は約70回/分(60〜90回/分)である。→約100回/分は頻脈に近い値である。正常成人の安静時の平均心拍数は約70回/分。
- 正しい。心拍のリズムは呼吸に同期して周期的に変動する。→吸息時に心拍数が増加し、呼息時に減少する現象で、呼吸性不整脈と呼ばれる。心拍のリズムはほぼ一定であるが、呼吸に同期して周期的にわずかに変動している(吸息時に速い)。これを呼吸性不整脈といい、小児で著しい。
- 誤り。発熱時には頻脈(心拍数増加)となる。→体温上昇に伴い代謝が亢進し、酸素需要が高まるため心拍数が増加する。運動時、発熱時、精神的な興奮時などに生理的な頻脈がみられる。
- 誤り。頸動脈洞を圧迫すると徐脈となる。→頸動脈洞の圧受容器が刺激され、迷走神経活動が亢進して心拍数が低下する(圧受容器反射)。頸動脈洞の圧受容器を外から強く圧迫すると、圧受容器反射によって血圧は急に低下し、意識を失うこともある。
ポイント
- 呼吸性不整脈は健常者にみられる正常な生理現象であり、吸息時に心拍数が増加し小児で顕著である。
- 覚え方のコツ: 「吸って速い、吐いて遅い」で呼吸性不整脈を覚える。頸動脈洞圧迫は「圧迫→血圧高いと勘違い→下げようとする→徐脈」と連想。
- 関連知識: 圧受容器反射では頸動脈洞と大動脈弓の圧受容器が関与し、情報はそれぞれ舌咽神経と迷走神経で延髄の循環中枢に伝えられる。
- よくある間違い: 発熱時を「徐脈」、頸動脈洞圧迫を「頻脈」と逆に答えてしまう。どちらも反対の反応が正しい。
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