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つむぐ指圧治療室 相模大野

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尿量が減少する要因はどれか

問題

尿量が減少する要因はどれか。

  1. 血漿浸透圧の上昇
  2. 糸球体血圧の上昇
  3. 腎血漿流量の増加
  4. 有効ろ過圧の上昇

解答: 1(血漿浸透圧の上昇)

解説

  1. 正しい。血漿浸透圧が上昇すると、視床下部の浸透圧受容器がこれを感知し、下垂体後葉からADH(抗利尿ホルモン、バゾプレッシン)の分泌が増加する。ADHは腎集合管の管腔側膜にアクアポリン2(AQP2)水チャネルを挿入させ、水の再吸収を促進する。その結果、尿は濃縮されて尿量が減少する。同時に口渇中枢も刺激されて飲水行動が促進され、浸透圧の正常化が図られる。
  1. 誤り。糸球体血圧の上昇は有効ろ過圧を高め、糸球体ろ過量(GFR)を増加させるため、尿量は増加する方向に働く。
  1. 誤り。腎血漿流量の増加はろ過に供される血漿量が増えるため、GFRが増加し尿量は増加する方向に働く。
  1. 誤り。有効ろ過圧の上昇はGFRを直接的に増加させるため、尿量は増加する方向に働く。有効ろ過圧=糸球体血圧−(膠質浸透圧+ボーマン嚢内圧)である。

ポイント

  • 血漿浸透圧の上昇はADH分泌を増加させ、集合管での水再吸収が促進されて尿量が減少する。
  • 覚え方のコツ: 尿量に影響する因子は「ろ過量を増やす要因(糸球体血圧↑、腎血漿流量↑、有効ろ過圧↑)=尿量増加」と「再吸収を増やす要因(ADH↑、アルドステロン↑)=尿量減少」に二分して整理する。
  • 関連知識: 有効ろ過圧の計算式(糸球体血圧45−膠質浸透圧25−ボーマン嚢内圧10=10mmHg)は頻出事項である。また、ADHによる水再吸収の機序はAQP2の挿入であり、腎性尿崩症ではこの機序が障害される。
  • よくある間違い: 「血漿浸透圧の上昇→尿で水分を排出して浸透圧を下げる→尿量増加」と誤って推論しがちだが、実際には逆で、ADH分泌増加により水を体内に保持して浸透圧を下げる方向に働く。
  • 教科書では「c.尿細管の再吸収」の範囲に該当する。
要因 尿量への影響 作用機序
血漿浸透圧上昇 減少 ADH分泌↑→集合管で水再吸収↑
糸球体血圧上昇 増加 有効ろ過圧↑→GFR↑
腎血漿流量増加 増加 ろ過に供される血漿量↑→GFR↑
有効ろ過圧上昇 増加 GFR直接増加
ADH分泌増加 減少 集合管で水再吸収↑
アルドステロン分泌増加 減少 Na⁺再吸収↑→水も随伴再吸収

表: 尿量に影響する主な要因

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本書は、生理学の各テーマを「機序・因果」の観点から再構成し、

知識の断片化を防ぎながら、臨床・学習現場で再利用しやすい理解を目指しています。初学者の学習補助だけでなく、授業設計・復習教材としても活用いただければ幸いです。

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この記事を書いた人

黒澤一弘(株式会社SBCHAプラクシス代表・つむぐ指圧治療室・東京都立大学 解剖学実習非常勤講師)
鍼灸師、按摩マッサージ指圧師、柔道整復師などの国家試験に向けた解剖学の知識向上を応援します。初学者にも分かり易く、記憶に残りやすい講座を心がけています。

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