問題
安静吸息時に起こる現象はどれか。
- 胸郭の縮小
- 腹筋の収縮
- 胸腔内圧の上昇
- 外肋間筋の収縮
解答: 4(外肋間筋の収縮)
解説
- 誤り。安静吸息時には胸郭は拡大する。→ 外肋間筋の収縮により肋骨が挙上し、横隔膜の収縮により下降するため、胸郭は前後・左右・上下に広がる。胸郭の縮小は呼息時の変化である。
- 誤り。腹筋は安静吸息時には収縮しない。→ 腹筋(内肋間筋とともに)は努力呼息時に収縮して胸郭をさらに狭くする筋であり、安静呼吸では関与しない。
- 誤り。安静吸息時には胸腔内圧はさらに低下する(陰圧度が増す)。→ 胸腔容積が増大することで胸腔内圧がより陰圧になり、肺が拡張して外気が流入する。上昇するのは呼息時である。
- 正しい。安静吸息時には外肋間筋が収縮する。→ 外肋間筋は主吸息筋の一つであり、肋間神経の活動が高まることで収縮し肋骨を挙上させる。→ 同時に横隔膜(もう一つの主吸息筋)も横隔神経の活動により収縮して下降し、両者の協調で胸腔容積が増大する。
ポイント
- 安静吸息時の主吸息筋は外肋間筋と横隔膜の2つであり、両者の収縮により胸郭が拡大し胸腔内圧が低下する。
- 覚え方のコツ: 「吸息=外肋間筋+横隔膜が”収縮”」「呼息=両者が”弛緩”(受動的)」と対にして覚える。
- 関連知識: 深呼吸時にはさらに補助吸息筋(脊柱を伸ばす筋、肩を挙上する筋など)が加わる。
- よくある間違い: 「腹筋の収縮」を吸息時の変化と誤認しやすいが、腹筋は努力呼息時に働く筋である。
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