問題
大脳について正しい組合せはどれか。
- 大脳基底核 ― 自律機能
- 連合野 ― 統合機能
- 大脳辺縁系 ― 言語機能
- 中心後回 ― 運動機能
解答: 2(連合野 ― 統合機能)
解説
- 誤り。大脳基底核は錐体外路系に属し、随意運動の調節・筋緊張の制御に関与する。自律機能の最高中枢は視床下部である。大脳基底核の障害ではパーキンソン病(黒質ドーパミン神経の変性)やハンチントン舞踏病が生じる。
- 正しい。連合野は大脳皮質の感覚野と運動野以外の広大な領域であり、高次の統合機能を担う。前頭連合野は思考・判断・計画・人格、頭頂連合野は空間認知・感覚統合、側頭連合野は記憶・言語理解に関与する。連合野はヒトで特に発達しており、大脳皮質の約75%を占める。
- 誤り。大脳辺縁系は情動・本能行動・記憶(海馬)に関与する。言語機能はブローカ野(前頭葉、運動性言語中枢)とウェルニッケ野(側頭葉、感覚性言語中枢)が担う。
- 誤り。中心後回は一次体性感覚野であり、体性感覚(触覚・痛覚・温度覚・深部感覚)を受容する。運動機能は中心前回の一次運動野が担う。
ポイント
連合野は大脳皮質の約75%を占める高次統合領域であり、思考・判断・記憶・言語理解などの知的活動の基盤である。
- 覚え方のコツ: 「中心前回=運動、中心後回=感覚」と「前=運動、後=感覚」の対応で覚える。連合野は「感覚でも運動でもない=統合」と理解する。
- 関連知識: 問663(大脳皮質の機能局在)と問667(大脳辺縁系)も参照のこと。大脳基底核の障害は錐体外路症状(不随意運動・筋固縮)として臨床で重要である。
- よくある間違い: 中心前回と中心後回の機能を取り違えやすい。「前(前頭葉側)=運動」「後(頭頂葉側)=感覚」と位置関係で覚える。
- 教科書では「c.新皮質」の範囲に該当する。
| 大脳の構造 | 主な機能 |
|---|---|
| 連合野 | 高次統合機能(思考・判断・計画) |
| 大脳基底核 | 随意運動の調節(錐体外路系) |
| 大脳辺縁系 | 情動・本能行動・記憶(海馬) |
| 中心前回 | 一次運動野(随意運動) |
| 中心後回 | 一次体性感覚野(体性感覚) |
表: 大脳の主要構造と機能
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