問題
多シナプス反射でないのはどれか。
- 屈曲反射
- 引っかき反射
- 伸張反射
- 交叉性伸展反射
解答: 3(伸張反射)
解説
- 誤り。屈曲反射は侵害刺激により複数の介在ニューロンを介して屈筋群が収縮する多シナプス反射である。
- 誤り。引っかき反射は皮膚刺激に対して脊髄の介在ニューロン回路を利用し、複雑な律動的運動を生じる多シナプス反射である。
- 正しい。伸張反射(腱反射)はIa群求心性線維がα運動ニューロンに直接シナプスする唯一の単シナプス反射であり、多シナプス反射ではない。反射弓に介在ニューロンが含まれないため、反射潜時が最も短い。膝蓋腱反射やアキレス腱反射が代表例である。
- 誤り。交叉性伸展反射は屈曲反射と同時に対側の伸筋群が収縮する多シナプス反射であり、脊髄正中を越える介在ニューロンが関与する。
ポイント
「単シナプス反射は伸張反射(腱反射)だけ」という原則を覚えれば、この類型の問題はすべて正答できる。
- 覚え方のコツ: 「単シナプス=伸張反射=Ia→α直結」の公式を暗記する。選択肢に「伸張反射」「腱反射」があれば単シナプス。
- 関連知識: 多シナプス反射は介在ニューロンの数が多いほど潜時が長く、反応パターンも複雑になる。屈曲反射や交叉性伸展反射は複数の脊髄分節にまたがる長脊髄反射でもある。
- よくある間違い: 「伸張反射の中にも多シナプス性の要素がある」と混同するケース。伸張反射に伴う拮抗筋の抑制は介在ニューロンを経由するが、伸張反射そのもの(主動筋の収縮)は単シナプス性である。
- 教科書では「a.脊髄レベルでの調節」の範囲に該当する。
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