問題
単収縮のみを起こすのはどれか。
- 骨格筋
- 平滑筋
- 心 筋
- 括約筋
解答: 3(心 筋)
解説
- 誤り。骨格筋は単収縮も起こすが、高頻度の神経インパルスにより不完全強縮や完全強縮(テタヌス)も起こすことができる。
- 誤り。平滑筋は自律神経やホルモンの作用により持続的な緊張性収縮(トーヌス)を起こすことができ、単収縮のみではない。
- 正しい。心筋は不応期が非常に長く(約200〜300ms)、活動電位の持続時間とほぼ一致するため、次の刺激が来ても反応できず強縮を起こさない。したがって心筋は常に単収縮のみを繰り返し、これが規則的な収縮・弛緩のリズムを維持してポンプ機能を保証する。この性質は心筋に特有のものである。
- 誤り。括約筋は骨格筋性(外括約筋)や平滑筋性(内括約筋)のものがあり、いずれも持続的な収縮(緊張性収縮)が可能である。
ポイント
心筋は不応期が長いため強縮を起こさず、単収縮のみを繰り返す唯一の筋である。
- 覚え方のコツ: 「心筋=単収縮オンリー=強縮しない」を鉄則として覚える。理由は「不応期が長い(活動電位と同じ長さ)から」と因果関係で理解する。
- 関連知識: 問704・612・631・640でも心筋の「強縮しない」性質が繰り返し出題されている。最頻出テーマの一つである。
- よくある間違い: 「平滑筋も不随意筋だから単収縮のみ」と誤解しやすいが、平滑筋は持続的な緊張性収縮(トーヌス)を起こすことができる。単収縮のみの筋は心筋だけである。
- 教科書では「b.活動電位」の範囲に該当する。
| 筋の種類 | 単収縮 | 強縮 | 緊張性収縮 | 理由 |
|---|---|---|---|---|
| 骨格筋 | あり | あり | — | 不応期が短い |
| 心筋 | あり | なし | — | 不応期が長い |
| 平滑筋 | あり | — | あり | 持続的な神経・ホルモン刺激 |
表: 筋の種類と収縮様式
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