問題
加齢に伴い増加するのはどれか。
- 副腎皮質ホルモン分泌
- 肺活量
- 神経伝導速度
- 重心動揺
解答: 4(重心動揺)
解説
- 誤り。副腎皮質ホルモン(コルチゾール等)の分泌は加齢に伴い低下する傾向がある。特にDHEA(デヒドロエピアンドロステロン)の低下が顕著である。
- 誤り。肺活量は加齢に伴い呼吸筋力の低下、胸郭の硬化、肺弾性収縮力の低下により減少する。
- 誤り。神経伝導速度は加齢に伴い髄鞘の変性や軸索径の減少により低下する。
- 正しい。重心動揺は加齢に伴い増加する。加齢により前庭機能の低下、固有感覚(深部感覚)の低下、筋力低下、視覚機能の低下、小脳機能の変化などが生じ、姿勢制御能力が低下して重心動揺が大きくなる。これは高齢者における転倒リスクの増加に直結する重要な指標である。
ポイント
加齢に伴い「増加」するものは「血圧・血糖値・残気量・重心動揺・PTH」、「低下」するものは「肺活量・筋力・骨密度・基礎代謝・神経伝導速度・性ホルモン」と2群に整理する。
- 覚え方のコツ: 「老化=不安定になる→重心が揺れる(重心動揺↑)・ふらつく→転倒リスク↑」と連想する。
- 関連知識: 高齢者の転倒予防は理学療法の重要テーマ。バランス訓練・筋力強化・環境整備が柱。加齢に伴いホルモン面ではGH・テストステロン・エストロゲンの低下も筋力・骨密度低下に関与する。
- よくある間違い: 「加齢に伴い増加する」と「低下する」を取り違えやすい。本問では「増加するもの」を問われていることに注意。肺活量・神経伝導速度は「低下」する。
- 教科書では「d.ホルモン分泌の調節」の範囲に該当する。
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