問題
分時肺胞換気量に関与しないのはどれか。
- 残気量
- 1 回換気量
- 死腔量
- 呼吸数
解答: 1(残気量)
解説
- 正しい(関与しない)。残気量は最大呼気後に肺内に残る空気量(約1〜1.5L)である。→ 分時肺胞換気量の計算式には含まれず、肺胞換気量とは無関係である。→ 残気量は肺活量に含まれない気量区分であり、スパイロメーターでは直接測定できない。
- 誤り(関与する)。1回換気量(約500mL)は計算式の基本要素であり、ここから死腔量を差し引いて有効換気量を求める。
- 誤り(関与する)。死腔量(約150mL)はガス交換に関与しない気道の容積で、1回換気量から差し引く必要がある。
- 誤り(関与する)。呼吸数(約12〜20回/分)は有効換気量に乗じて分時肺胞換気量を算出するために必要である。
ポイント
- 分時肺胞換気量 =(1回換気量 − 死腔量)× 呼吸数。この公式に「残気量」は登場しない。
- 覚え方のコツ: 公式の3要素「TV・VD・RR」(1回換気量・死腔量・呼吸数)を暗記しておけば、それ以外(残気量・予備吸気量など)は「関与しない」と判断できる。
- 関連知識: 分時換気量が同じでも、浅く速い呼吸より深く遅い呼吸の方が分時肺胞換気量は大きくなる。呼吸の効率を上げるには深くする方が有効である。
- よくある間違い: 残気量を「肺に残っている空気だから換気に関係する」と考えてしまうこと。残気量は換気量の計算には含まれない。
| 肺気量分画 | 略語 | 正常値(mL) |
|---|---|---|
| 1回換気量 | TV | 約500 |
| 予備吸気量 | IRV | 約2,500 |
| 予備呼気量 | ERV | 約1,000 |
| 残気量 | RV | 約1,500 |
| 肺活量 | VC | 約4,000 |
| 全肺気量 | TLC | 約5,500 |
表: 肺気量分画と正常値
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