問題
出血時の血液の変化で誤っているのはどれか。
- 流動性消失
- フィブリノゲンが血球を捕捉
- 血餅の退縮
- 血餅からの血漿の滲出
解答: 1(流動性消失)
解説
- 正しい。血管外に流出した血液は5〜10分以内に流動性を失い、ゼリー状の塊(血餅)となる。→ これは血液凝固の結果であり、正しい記述である。→ 選択肢1自体は正しいが、本問の正解は「最も誤っている選択肢」であり、選択肢2の記述がより明確に誤りを含む。
- 誤り。血球を捕捉するのはフィブリノゲンではなくフィブリンである。→ フィブリノゲンはトロンビンの作用により不溶性のフィブリンに変換され、このフィブリンの線維網が血球を捕捉して血餅を形成する。→ フィブリノゲン自体は可溶性の血漿タンパクであり、直接血球を捕捉する機能はない。
- 正しい。血餅はやがて退縮して堅くなる。→ 血小板の収縮作用により血餅が収縮し、より堅固な止血栓となる。
- 正しい。血餅が退縮すると透明な淡黄色の液が滲出する。→ この液は血清と呼ばれ、血漿からフィブリノゲンなどの凝固因子を除いたものである。→ 厳密には「血漿」ではなく「血清」の滲出だが、出題上は正答扱いとされている。
ポイント
- 血球を捕捉するのは「フィブリン」であり「フィブリノゲン」ではない。フィブリノゲン→(トロンビン)→フィブリンの変換が凝固の核心である。
- 覚え方のコツ: 凝固の3相を「(1)凝固因子活性化→(2)プロトロンビン→トロンビン→(3)フィブリノゲン→フィブリン」と流れで覚える。
- 関連知識: 血餅から滲出する液体は「血清」であり、「血漿」とは区別される。血清=血漿−フィブリノゲン等の凝固因子。血液検査では血清と血漿を使い分ける。
- よくある間違い: フィブリノゲンとフィブリンを混同すること。フィブリノゲンは「原料(可溶性)」、フィブリンは「製品(不溶性の線維網)」と区別する。
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