問題
出産時の子宮収縮にかかわるホルモンはどれか。
- エストロゲン
- 黄体形成ホルモン
- オキシトシン
- プロゲステロン
解答: 3(オキシトシン)
解説
- 誤り。エストロゲンは卵巣から分泌され子宮内膜の増殖や女性第二次性徴に関与するが、出産時の子宮収縮を直接引き起こすホルモンではない。
- 誤り。黄体形成ホルモン(LH)は下垂体前葉から分泌され排卵誘発・黄体形成に関与するホルモンであり、出産時の子宮収縮とは無関係である。
- 正しい。オキシトシンは視床下部で産生され下垂体後葉から分泌されるペプチドホルモンで、出産時に子宮平滑筋のオキシトシン受容体に作用して子宮収縮を強力に促進する。分娩時には正のフィードバック機構(ファーガソン反射)が働き、胎児による子宮頸管の伸展→オキシトシン分泌増加→子宮収縮増強→さらなる伸展刺激という増幅ループで収縮が強まっていく。
- 誤り。プロゲステロンは黄体から分泌され、妊娠を維持し子宮筋の収縮を抑制する方向に作用する。出産時には分泌が低下する。
ポイント
オキシトシンは出産時の子宮収縮と産後の射乳の2つが代表的作用であり、ともに正のフィードバックが関与する点が特徴的である。
- 覚え方のコツ: 「オキシトシン=お産(おきし=おさん)のホルモン」→子宮収縮+射乳。正のフィードバックの代表例としても覚える。
- 関連知識: 臨床では合成オキシトシンが陣痛促進薬として使用される。一方、プロゲステロンは子宮収縮を「抑制」するため、妊娠維持に働く。出産前にプロゲステロン低下+オキシトシン感受性増大が起こる。
- よくある間違い: エストロゲンとプロゲステロンの子宮に対する作用を混同しやすい。エストロゲンは「子宮内膜の増殖」、プロゲステロンは「妊娠維持・収縮抑制」であり、直接的な分娩時収縮はオキシトシンの役割である。
- 教科書では「c.下垂体のホルモン」の範囲に該当する。
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