問題
免疫にかかわる細胞について正しいのはどれか。
- 単球は抗体を産生する。
- 好酸球はリンパ球に抗原を提示する。
- 好塩基球は形質細胞に分化する。
- 好中球は食作用をもつ。
解答: 4(好中球は食作用をもつ。)
解説
- 誤り。単球は組織でマクロファージに分化して貪食作用と抗原提示を行うが、抗体は産生しない。抗体を産生するのはB細胞から分化した形質細胞である。
- 誤り。好酸球は主に寄生虫感染防御やアレルギー反応(好酸球性炎症)に関与するが、リンパ球への抗原提示は行わない。抗原提示を行うのはマクロファージや樹状細胞である。
- 誤り。好塩基球はヒスタミンやヘパリンを含みI型アレルギー反応に関与するが、形質細胞には分化しない。形質細胞に分化するのはB細胞のみである。
- 正しい。好中球は食作用(貪食作用)を持つ。好中球は白血球中最も多い細胞であり、細菌などの病原体を非特異的に貪食して、活性酸素やリソソーム酵素で殺菌する自然免疫の主要な防御細胞である。感染初期に最も迅速に炎症部位に集合し、化学走性により遊走する。
ポイント
各白血球の機能を正確に区別することが最重要であり、特に「どの細胞がどの機能を持つか」を1対1で対応づけて覚える。
- 覚え方のコツ: 「単球=マクロ変身(貪食+抗原提示)」「好酸球=寄生虫キラー」「好塩基球=ヒスタミン倉庫」「好中球=貪食の先発隊」「B細胞=形質細胞=抗体工場」と1語で機能を覚える。
- 関連知識: この問題は選択肢1〜3で「他の細胞の機能を誤った細胞に当てはめる」パターンの典型である。各白血球の固有機能を正確に覚えておけば消去法で解ける。
- よくある間違い: 「単球は抗体を産生する」という誤りは、単球がマクロファージに分化した後に抗原提示を行う(B細胞の抗体産生を間接的に助ける)ことから混同が生じやすい。
- 教科書では「c.白血球の働き」の範囲に該当する。
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