問題
体液の酸塩基平衡に関与しないのはどれか。
- 肺における二酸化炭素の排泄
- 腎臓における水素イオンの排泄
- 肺における酸素の吸収
- 腎臓における重炭酸イオンの再吸収
解答: 3(肺における酸素の吸収)
解説
- 正しい(関与する)。肺でのCO2排泄はH+の間接的な排出であり、呼吸性の酸塩基調節に重要である。呼吸は、血中のH+を体外に排出して体内の酸塩基平衡を保つのにも重要。CO2が体内に蓄積するとH+が増加し、アシドーシスに傾く。
- 正しい(関与する)。腎臓でのH+排泄は代謝性の酸塩基調節に直接関与する。→ 腎臓はH+を尿中に排泄することで血中pHを維持する。
- 誤り(関与しない)。肺におけるO2の吸収はガス交換機能として極めて重要であるが、酸塩基平衡の調節には直接関与しない。→ 酸塩基平衡に関与するのはCO2(H+の供給源)の排泄であり、O2の取り込みではない。
- 正しい(関与する)。腎臓でのHCO3-再吸収はアルカリの保持として酸塩基平衡の維持に重要である。→ HCO3-は血液中の主要な緩衝物質であり、その再吸収によりpH低下を防ぐ。
ポイント
- 酸塩基平衡の調節は主に「肺(CO2排泄)」と「腎臓(H+排泄・HCO3-再吸収)」が担う。O2は酸塩基平衡に直接関与しない。
- 覚え方のコツ: 「酸塩基平衡=H+の出し入れの問題」と捉える。CO2はH+の材料(CO2 + H2O → H+ + HCO3-)なので関与するが、O2はこの反応に登場しない。
- 関連知識: 血液の緩衝系(炭酸-重炭酸緩衝系、リン酸緩衝系、タンパク質緩衝系)も酸塩基平衡の即時的な調節に関与する。
- よくある間違い: 「肺の機能=すべて酸塩基平衡に関係」と考えてしまうが、O2の吸収は細胞呼吸(エネルギー産生)に必要であっても酸塩基平衡とは別の役割である。
『理由で解く 生理学』 Kindle版
本書は、生理学の各テーマを「機序・因果」の観点から再構成し、
知識の断片化を防ぎながら、臨床・学習現場で再利用しやすい理解を目指しています。初学者の学習補助だけでなく、授業設計・復習教材としても活用いただければ幸いです。
Kindle Unlimitedでも使えます。
理由で解く 生理学: 国家試験問題 941問 完全攻略 理由で解く国試過去問






コメント