問題
体内に二酸化炭素が蓄積した場合に起こるのはどれか。
- 呼吸性アシドーシス
- 代謝性アシドーシス
- 呼吸性アルカローシス
- 代謝性アルカローシス
解答: 1(呼吸性アシドーシス)
解説
- 正しい。体内にCO2が蓄積すると、CO2 + H2O → H2CO3 → H+ + HCO3- の反応によりH+濃度が上昇しpHが低下(酸性側に傾く)する。→ 原因が肺でのCO2排出障害であるため「呼吸性」アシドーシスと分類される。呼吸性アシドーシスは、呼吸器疾患などで呼吸が障害されCO2が体内に蓄積した場合に起こる。
- 誤り。代謝性アシドーシスは乳酸蓄積やケトン体増加など代謝の異常が原因であり、CO2蓄積が直接の原因ではない。→ 糖尿病性ケトアシドーシスや腎不全が代表例である。
- 誤り。呼吸性アルカローシスはCO2蓄積とは逆に、過換気によりCO2が過剰に排出されpHが上昇する状態である。過換気によりCO2が過度に排出された場合に起こる。
- 誤り。代謝性アルカローシスは嘔吐によるH+喪失やHCO3-の過剰摂取などが原因であり、CO2蓄積とは関係しない。
ポイント
- CO2蓄積 → H+増加 → pH低下 → 呼吸性アシドーシス。この因果関係を一本の矢印で結んで覚える。
- 覚え方のコツ: 「呼吸性=CO2が原因」「代謝性=CO2以外(乳酸・ケトン体など)が原因」と分ける。アシドーシスはpH低下、アルカローシスはpH上昇。
- 関連知識: クスマウル呼吸は代謝性アシドーシスに対する呼吸性代償(CO2を排出してpHを戻そうとする深い呼吸)である。
- よくある間違い: 「CO2が溜まる=代謝の問題」と考えて代謝性アシドーシスを選びがち。CO2は呼吸で排出されるガスなので、その蓄積は呼吸性の問題である。
『理由で解く 生理学』 Kindle版
本書は、生理学の各テーマを「機序・因果」の観点から再構成し、
知識の断片化を防ぎながら、臨床・学習現場で再利用しやすい理解を目指しています。初学者の学習補助だけでなく、授業設計・復習教材としても活用いただければ幸いです。
Kindle Unlimitedでも使えます。
理由で解く 生理学: 国家試験問題 941問 完全攻略 理由で解く国試過去問






コメント