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交感神経刺激に対する効果器の反応として誤っているのはどれか

問題

交感神経刺激に対する効果器の反応として誤っているのはどれか。

  1. 副腎からのアドレナリン分泌の増加
  2. 肝臓からのグリコーゲン放出の増加
  3. 皮膚血管の拡張
  4. 立毛筋の収縮

解答: 3(皮膚血管の拡張)

解説

  1. 正しい。交感神経の節前線維(内臓神経)が副腎髄質を刺激し、アドレナリンとノルアドレナリンの分泌を増加させる。これは闘争か逃走か(fight or flight)反応の一環である。
  1. 正しい。交感神経刺激によりアドレナリンが肝臓のβ2受容体に作用し、グリコーゲンホスホリラーゼを活性化してグリコーゲン分解を促進し、グルコースが血中に放出されて血糖値が上昇する。
  1. 誤り。交感神経刺激により皮膚血管はα1受容体を介して収縮する(拡張ではない)。皮膚への血流が減少し、その分の血液が骨格筋や内臓に再分配される。これはストレス状況下で筋活動に必要な血流を確保するための反応である。なお、骨格筋の血管はβ2受容体を介して拡張する。
  1. 正しい。交感神経刺激により立毛筋(アドレナリン作動性α1受容体)が収縮し、いわゆる「鳥肌」が生じる。立毛筋は交感神経の単独支配を受ける。

ポイント

交感神経刺激による皮膚血管の反応は「収縮」であり「拡張」ではない。交感神経は闘争逃走反応に必要な血流再分配を行う。

  • 覚え方のコツ: 交感神経の闘争逃走反応は「筋肉に血液を集中」させるイメージ。皮膚は「後回し→血管収縮(顔面蒼白)」、骨格筋は「優先→血管拡張」と覚える。
  • 関連知識: 交感神経の単独支配を受ける器官として、立毛筋、汗腺、副腎髄質、血管平滑筋(大部分)がある。これらは副交感神経の支配を受けない。
  • よくある間違い: 皮膚血管と骨格筋血管の混同。交感神経刺激で皮膚血管は「収縮」(α1受容体)、骨格筋血管は「拡張」(β2受容体)と逆の反応を示す。
  • 教科書では「g.副腎のホルモン」の範囲に該当する。
効果器 交感神経刺激の反応 受容体
副腎髄質 アドレナリン分泌↑ ニコチン受容体(ACh)
肝臓 グリコーゲン分解↑→血糖↑ β2
皮膚血管 収縮 α1
骨格筋血管 拡張 β2
立毛筋 収縮(鳥肌) α1
瞳孔散大筋 収縮(散瞳) α1

表: 交感神経刺激に対する主な効果器の反応

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この記事を書いた人

黒澤一弘(株式会社SBCHAプラクシス代表・つむぐ指圧治療室・東京都立大学 解剖学実習非常勤講師)
鍼灸師、按摩マッサージ指圧師、柔道整復師などの国家試験に向けた解剖学の知識向上を応援します。初学者にも分かり易く、記憶に残りやすい講座を心がけています。

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