問題
交感神経が単独で支配するのはどれか。
- 心臓
- 小腸
- 立毛筋
- 瞳孔括約筋
解答: 3(立毛筋)
解説
- 誤り。心臓は交感神経(心拍数増加・収縮力増大)と副交感神経(迷走神経による心拍数減少)の二重支配を受ける。
- 誤り。小腸は交感神経(蠕動抑制・括約筋収縮)と副交感神経(蠕動促進・括約筋弛緩)の二重支配を受ける。
- 正しい。立毛筋は交感神経のみの単独支配を受け、副交感神経の支配はない。交感神経が興奮するとノルアドレナリンがα受容体に作用して立毛筋が収縮し、鳥肌が生じる。同様に交感神経の単独支配を受けるものには、汗腺(ただしアセチルコリン作動性)、副腎髄質(節前線維のアセチルコリンで直接支配)、大部分の血管がある。
- 誤り。瞳孔括約筋は副交感神経(動眼神経)の支配を受けて縮瞳する。瞳孔散大筋は交感神経の支配で散瞳するため、瞳孔全体としては二重支配である。
ポイント
交感神経の単独支配を受ける代表的な器官は、立毛筋・汗腺・副腎髄質・大部分の血管である。
- 覚え方のコツ: 「汗(汗腺)立て(立毛筋)副腎(副腎髄質)血管(血管)」→「あせたてふくじんけっかん」で交感神経単独支配の4つを覚える。
- 関連知識: 汗腺は交感神経単独支配だが、例外的にアセチルコリンが伝達物質である(コリン作動性交感神経)。副腎髄質は交感神経の節前線維がアセチルコリンで直接支配し、アドレナリン・ノルアドレナリンを血中に放出する。
- よくある間違い: 瞳孔を「交感神経単独支配」と間違えやすいが、瞳孔には散大筋(交感神経)と括約筋(副交感神経)があり二重支配である。
- 教科書では「h.自律神経系の神経伝達物質と受容体」の範囲に該当する。
| 器官 | 交感神経 | 副交感神経 | 支配形態 |
|---|---|---|---|
| 心臓 | 促進 | 抑制(迷走神経) | 二重支配 |
| 消化管 | 運動抑制 | 運動促進 | 二重支配 |
| 瞳孔 | 散大(散大筋) | 縮小(括約筋) | 二重支配 |
| 立毛筋 | 収縮 | — | 単独支配 |
| 汗腺 | 分泌促進(ACh) | — | 単独支配 |
| 副腎髄質 | カテコールアミン分泌 | — | 単独支配 |
| 血管(大部分) | 収縮 | — | 単独支配 |
表: 二重支配と単独支配の器官比較
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