問題
リンパ球の中でB細胞が関与しないのはどれか。
- 細胞性免疫
- 抗体産生
- 形質細胞への分化
- 抗原への特異的反応
解答: 1(細胞性免疫)
解説
- 正しい。細胞性免疫はT細胞(特にキラーT細胞)が中心的役割を担い、ウイルス感染細胞や腫瘍細胞を直接攻撃する免疫機構である。B細胞は細胞性免疫には直接関与せず、液性免疫の主役として抗体産生を担う。B細胞は骨髄(Bone marrow)で成熟し、T細胞は胸腺(Thymus)で成熟する。
- 誤り。B細胞は形質細胞に分化した後、抗体(免疫グロブリン)を大量に産生するため、B細胞が関与する機能である。
- 誤り。B細胞は抗原刺激とヘルパーT細胞の補助により活性化され、形質細胞に分化するため、B細胞が関与する機能である。
- 誤り。B細胞は表面に抗原受容体(B細胞受容体=膜結合型免疫グロブリン)を持ち、特異的に抗原を認識するため、B細胞が関与する機能である。
ポイント
B細胞=液性免疫、T細胞=細胞性免疫という対応関係を正確に覚えることが最重要である。
- 覚え方のコツ: 「B細胞のB=Body fluid(体液)→液性免疫」「T細胞のT=Thymus(胸腺)→細胞性免疫」と覚える。
- 関連知識: 臓器移植の拒絶反応やツベルクリン反応はT細胞が主役の細胞性免疫であり、B細胞は関与しない。IV型(遅延型)アレルギーもT細胞が担当する。
- よくある間違い: B細胞の「抗原への特異的反応」を見落としやすい。B細胞もT細胞も特異的に抗原を認識する点は共通であり、「特異的認識はT細胞だけ」という誤解に注意する。
- 教科書では「a.液性免疫と細胞性免疫」の範囲に該当する。
| 項目 | B細胞 | T細胞 |
|---|---|---|
| 成熟場所 | 骨髄 | 胸腺 |
| 担当免疫 | 液性免疫 | 細胞性免疫 |
| 分化先 | 形質細胞 | エフェクターT細胞 |
| 主な機能 | 抗体産生 | 感染細胞の直接攻撃・免疫調節 |
表: B細胞とT細胞の比較
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