問題
ヘモグロビンについて誤っている記述はどれか。
- 炭水化物である。
- 酸素を運搬する。
- 二酸化炭素を運搬する。
- pHの緩衝作用がある。
解答: 1(炭水化物である。)
解説
- 誤り。ヘモグロビンは炭水化物ではなく、グロビンというタンパク質とヘムという鉄を含む分子が結合した色素タンパク質(複合タンパク質)である。ヘモグロビンは赤血球内にある色素タンパクで、グロビンというタンパク質とヘムという鉄を含む分子とが結合したものである。ヘモグロビン1gは1.34mlのO₂と結合可能であり、血液100mlあたり約20mlのO₂を運搬できる。
- 正しい。ヘモグロビンは、肺から組織へのO₂運搬に重要な役割を担う。O₂をヘム鉄に結合して運搬する。
- 正しい。CO₂も一部はヘモグロビンと結合して運ばれる。CO₂の大部分は重炭酸イオン(HCO₃⁻)として運搬される。
- 正しい。組織から肺へのCO₂運搬や血液のpHの緩衝作用にも役立つ。ヘモグロビンはH⁺と結合しやすい性質を持ち、ヘモグロビン緩衝系として血液のpH維持に寄与する。
ポイント
- ヘモグロビンは炭水化物ではなく、ヘム(鉄含有)+グロビン(タンパク質)からなる色素タンパク質であり、O₂運搬・CO₂運搬・pH緩衝の3つの機能を持つ。
- 覚え方のコツ: ヘモグロビンの機能は「運ぶ+守る」で整理する。O₂を運ぶ、CO₂を運ぶ、pHを守る(緩衝)の3つ。化学的性質は「ヘム=鉄、グロビン=タンパク」。
- 関連知識: 酸素化ヘモグロビン(HbO₂)は鮮紅色で動脈血の色を、脱酸素化ヘモグロビンは暗赤色で静脈血の色をそれぞれ呈する。血液の緩衝系にはヘモグロビン緩衝系のほか、重炭酸緩衝系、リン酸緩衝系、血漿タンパク緩衝系がある。
- よくある間違い: ヘモグロビンの化学分類を「炭水化物」や「脂質」と誤解しやすい。ヘモグロビンはあくまで色素タンパク質(タンパク質+ヘム)である。
| ヘモグロビンの機能 | 内容 | 補足 |
|---|---|---|
| O₂運搬 | ヘム鉄にO₂を結合して肺→組織へ運搬 | Hb 1gあたり1.34mlのO₂と結合 |
| CO₂運搬 | 一部をカルバミノ化合物として運搬 | 大部分はHCO₃⁻として運搬される |
| pH緩衝 | H⁺と結合して血液pHを維持 | ヘモグロビン緩衝系 |
表: ヘモグロビンの主な機能
『理由で解く 生理学』 Kindle版
本書は、生理学の各テーマを「機序・因果」の観点から再構成し、
知識の断片化を防ぎながら、臨床・学習現場で再利用しやすい理解を目指しています。初学者の学習補助だけでなく、授業設計・復習教材としても活用いただければ幸いです。
Kindle Unlimitedでも使えます。
理由で解く 生理学: 国家試験問題 941問 完全攻略 理由で解く国試過去問






コメント