問題
フィブリノーゲンをフィブリンに変えるのはどれか。
- トロンビン
- プラスミン
- ヘパリン
- トロンボキナーゼ
解答: 1(トロンビン)
解説
- 正しい。トロンビンはCa2+の存在下でフィブリノゲン(線維素原、可溶性タンパク質)をフィブリン(線維素、不溶性タンパク質)に変換する酵素である。→フィブリンの線維網に血球が捉えられて血液凝固が完了する。→トロンビン自体は、プロトロンビンが活性型第X因子によって活性化されて生成される。
- 誤り。プラスミンはフィブリンを分解する線溶系の酵素である。→凝固を促進するのではなく、凝固した血液を溶解する役割を持つ(線維素溶解)。
- 誤り。ヘパリンはアンチトロンビンIIIの作用を増強してトロンビンを不活性化する抗凝固物質である。→血液凝固を阻害する方向に働く。
- 誤り。トロンボキナーゼ(組織因子)は凝固カスケードの上流に作用し、最終的にプロトロンビンをトロンビンに変換する過程に関与する。→フィブリノゲンに直接作用するのではない。
ポイント
- 血液凝固の第3相でトロンビンがフィブリノゲンをフィブリンに変換し、フィブリンの線維網が血液凝固を完了させる。
- 覚え方のコツ: 凝固カスケードの流れを「プロトロンビン→トロンビン→フィブリノゲン→フィブリン」と一連のリレーとして覚える。「トロンビンがフィブリンを作る」が最終ステップ。
- 関連知識: プロトロンビンの産生にはビタミンKが必要であり、ビタミンK不足で凝固障害が起こる。ワルファリンはビタミンK拮抗薬として抗凝固療法に用いられる。
- よくある間違い: トロンビンとトロンボキナーゼの作用点を混同する。トロンボキナーゼはプロトロンビン→トロンビンの変換に関与し、トロンビンはフィブリノゲン→フィブリンの変換に関与する。
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