問題
ピルビン酸の分解で生じないのはどれか。
- ATP
- 二酸化炭素
- 尿 素
- 水
解答: 3(尿 素)
解説
- 正しい(生じる)。ピルビン酸はミトコンドリアでアセチルCoAに変換された後、クエン酸回路と電子伝達系でATPが産生される。
- 正しい(生じる)。クエン酸回路でアセチルCoA由来の炭素が酸化される過程でCO₂が発生する。
- 正しい(生じない=正答)。尿素はピルビン酸の分解では生じない。尿素はアミノ酸の脱アミノ反応で生じたアンモニアが肝臓の尿素回路(オルニチン回路)で処理されて合成される窒素代謝産物である。ピルビン酸の酸化的分解は糖質代謝の経路であり、窒素を含まないため尿素は生成されない。内呼吸の産物としてATP・CO₂・H₂Oが挙げられる。
- 正しい(生じる)。電子伝達系の最終段階でO₂と水素が結合してH₂Oが生成される。
ポイント
- ピルビン酸の酸化的分解で生じるのはATP・CO₂・H₂Oの3つである。尿素は窒素代謝の産物で糖質代謝とは無関係である。
- 覚え方のコツ: 内呼吸の産物は「A・C・H(ATP・CO₂・H₂O)」の3文字で覚える。尿素は「窒素=アミノ酸代謝」と結びつける。
- 関連知識: 内呼吸では1モルのグルコースから合計38モルのATPが産生される(解糖系2+クエン酸回路2+電子伝達系34)。
- よくある間違い: 「生じないもの」を選ぶ問題であることに注意。ATP・CO₂・H₂Oはすべて生じるので、消去法で尿素が残る。
| 代謝経路 | 場所 | 主な産物 |
|---|---|---|
| 解糖系 | 細胞質 | ピルビン酸、ATP(2モル) |
| クエン酸回路(TCA回路) | ミトコンドリア | CO₂、ATP(2モル)、NADH、FADH₂ |
| 電子伝達系 | ミトコンドリア | H₂O、ATP(34モル) |
| 尿素回路(オルニチン回路) | 肝臓 | 尿素(窒素代謝産物) |
表: 主要代謝経路とその産物の比較
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