問題
ヒスタミンを産生する細胞はどれか。
- 好中球
- 単 球
- リンパ球
- 肥満細胞
解答: 4(肥満細胞)
解説
- 誤り。好中球は貪食作用により細菌を殺菌する自然免疫の主力細胞であり、ヒスタミンの産生は行わない。
- 誤り。単球は組織でマクロファージに分化し、貪食作用と抗原提示を行うが、ヒスタミンは産生しない。
- 誤り。リンパ球は抗体産生(B細胞)や細胞性免疫(T細胞)、非特異的細胞傷害(NK細胞)に関与するが、ヒスタミンは産生しない。
- 正しい。肥満細胞(マスト細胞)はヒスタミンを産生・貯蔵する代表的な細胞である。IgE抗体が肥満細胞表面のFcε受容体に結合した状態でアレルゲンが架橋すると脱顆粒が起こり、ヒスタミンが放出される。ヒスタミンは血管拡張、血管透過性亢進、気管支平滑筋収縮などのI型アレルギー反応(即時型過敏症)を引き起こす。好塩基球も同様にヒスタミンを含む。
ポイント
ヒスタミンを産生・貯蔵する細胞は肥満細胞(マスト細胞)と好塩基球であり、I型アレルギーの中心的メディエーターである。
- 覚え方のコツ: 「肥満細胞はヒスタミンで膨れている」と覚える。問題913(ヒスタミンを遊離する細胞)と同じ知識が問われている。「遊離」も「産生」も肥満細胞が正答となる。
- 関連知識: ヒスタミンはアミノ酸のヒスチジンから合成される。胃壁細胞にもH2受容体が存在し、ヒスタミンは胃酸分泌を促進する。H2ブロッカー(ファモチジンなど)は胃潰瘍治療薬として用いられる。
- よくある間違い: 好塩基球と肥満細胞はどちらもヒスタミンを含むが、好塩基球は血液中(白血球の0〜1%)、肥満細胞は組織中に存在する点で異なる。
- 教科書では「c.白血球の働き」の範囲に該当する。
『理由で解く 生理学』 Kindle版
本書は、生理学の各テーマを「機序・因果」の観点から再構成し、
知識の断片化を防ぎながら、臨床・学習現場で再利用しやすい理解を目指しています。初学者の学習補助だけでなく、授業設計・復習教材としても活用いただければ幸いです。
Kindle Unlimitedでも使えます。
理由で解く 生理学: 国家試験問題 941問 完全攻略 理由で解く国試過去問






コメント