問題
ノルアドレナリンの方がアドレナリンより作用が強いのはどれか。
- 気管支拡張
- 血圧上昇
- 血糖値上昇
- 心収縮力増大
解答: 2(血圧上昇)
解説
- 誤り。気管支拡張はβ2受容体を介した作用であり、β受容体への親和性が高いアドレナリンの方が強い。
- 正しい。ノルアドレナリンはα受容体(特にα1受容体)への親和性がアドレナリンより高く、末梢血管平滑筋を強力に収縮させるため血圧上昇作用がアドレナリンより強い。ノルアドレナリンは主に交感神経終末から放出される神経伝達物質であると同時に、副腎髄質からも少量分泌されるホルモンである。α1受容体を介した血管収縮→末梢血管抵抗増大→血圧上昇という経路において、ノルアドレナリンが優位に作用する。
- 誤り。血糖値上昇は主にβ2受容体を介した肝グリコーゲン分解によるものであり、β受容体への親和性が高いアドレナリンの方が作用が強い。
- 誤り。心収縮力増大はβ1受容体を介した作用であり、β受容体全般への親和性が高いアドレナリンの方が作用が強い。
ポイント
ノルアドレナリンはα受容体優位(血管収縮→血圧上昇)、アドレナリンはβ受容体にも強く作用する(心拍増加・気管支拡張・血糖上昇)という使い分けを理解する。
- 覚え方のコツ: 「ノル=ノルマ(標準)=αが基本→血管収縮→血圧上昇が得意」「アドレナリンはαもβも→全身に広く作用」と連想する。
- 関連知識: 副腎髄質から分泌されるカテコールアミンの約80%がアドレナリン、約20%がノルアドレナリンである。交感神経終末からは主にノルアドレナリンが放出される。副腎髄質は交感神経節前線維に直接支配される。
- よくある間違い: 「ノルアドレナリンは心臓に強く作用する」と勘違いしやすい。心臓(β1)への作用はアドレナリンの方が強い。ノルアドレナリンが優位なのは血管収縮(α1)による血圧上昇のみである。
- 教科書では「g.副腎のホルモン」の範囲に該当する。
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