問題
セクレチンが分泌を促進する消化液はどれか。
- 膵液
- 腸液
- 胃液
- 唾液
解答: 1(膵液)
解説
- 正しい。十二指腸の内容物が酸性になると小腸粘膜(特に十二指腸粘膜)のセクレチン分泌細胞からセクレチンが分泌される。セクレチンは血液によって膵臓に運ばれ、外分泌細胞に作用してHCO3-(重炭酸イオン)に富む膵液の分泌を促進する。この膵液により十二指腸内の酸性糜粥が中和され、膵消化酵素が至適pHで作用できる環境が整う。セクレチンは肝細胞からの胆汁分泌も促進する。
- 誤り。腸液の分泌促進にセクレチンが関与する記載もあるが、セクレチンの主要な標的は膵液である。
- 誤り。セクレチンは胃液(胃酸)の分泌を抑制する方向に作用する。胃液分泌を促進するのはガストリンである。
- 誤り。唾液の分泌は自律神経(主に副交感神経)により調節されており、セクレチンによる調節は受けない。
ポイント
- セクレチンの最も重要な作用は、HCO3-に富むアルカリ性膵液の分泌促進である。
- 覚え方のコツ: 「セクレチン=膵(すい)液のHCO3-を増やして中和」と覚える。対比として「CCK=膵液の酵素を増やして消化」と組み合わせる。
- 関連知識: セクレチンは肝細胞からの胆汁分泌も促進する。一方、胆嚢の収縮を促すのはCCKである。この「胆汁分泌=セクレチン」「胆嚢収縮=CCK」の区別も重要である。
- よくある間違い: セクレチンは胃液分泌を「促進」すると誤解しやすいが、実際には胃酸分泌を「抑制」する。セクレチンの腸相での役割は胃液分泌抑制と膵液分泌促進である。
| 項目 | セクレチン | コレシストキニン(CCK) |
|---|---|---|
| 分泌刺激 | 十二指腸内の酸 | アミノ酸・脂肪酸 |
| 膵液への作用 | HCO3-・水分に富む膵液を促進 | 消化酵素に富む膵液を促進 |
| 胆汁系への作用 | 肝細胞の胆汁分泌促進 | 胆嚢収縮・胆汁排出促進 |
| 胃への作用 | 胃酸分泌抑制 | ― |
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